遠足気分で前科8犯
裁判No.28
事件:窃盗 概要)万引き
被告人:40代後半の男性
傍聴席:1人
裁判の中身が気になる方は「続きを読む」からどうぞ。
体育会でさ、最初は一番下っ端で入部してさ、そんで一番上になって、また会社に入って一番下になるとよくわかるのが、「いろいろと言ってもらっているうちが幸せだぞ」って言葉。
やっぱ、見捨てちゃってる人には、なんか言ってやろうって気にならないもんね。まぁ別にグチグチと言われている間、それらを受け入れようなんて気は毛頭ないんだけどさ。
会社に入って早3年「普通」です。そろそろグチグチ言われるか見捨てられるかの狭間に立っている気がします。
それはさておき、今回も裁判の方はりきって参りましょう。
被告人は40代後半の男性。
被告人は家電量販店へ行き、売り場にあったラジオを1つ服の中に入れて持ち去ろうとしたというもの。
なんと被告人は、前刑出所後から5時間での再犯でした。
さて今回も窃盗の無間地獄に陥ってしまった被告人でございます。前科は8犯で、ここ7年で8回目の逮捕でございます。
ただ、最近の犯行は今回のラジオであったり、メガネだったりニット帽だったりと食糧などの生活に困窮しての犯行というわけでもないんです。
そうなんです、この人もはや盗むのが癖なんです。
検察官の取り調べに対しても、「出所の前日から何を盗ろうかと考えていた」と話すように常習性著しいんです。前日から決めていたとは……。ちゃんと昨晩は眠れたのでしょうか?遠足じゃないんだからさ。
人を傷つけるといった凶悪性はないですけど、反省の度合いはゼロですね。
弁「あなたね、今回で裁判かけられるの8回目でしょ。盗むのを辞める気はないの?」
被「……正直に言ってしまえば、無いですね」
弁「盗むことが悪いってこととは思っていないってことなの?」
被「いやそれは、悪いこととは認識していますよ。でも、なんていうのかなぁ、私自身としては盗むということで被害者の方に迷惑をかけてやろうというよりも、どんな手を使って盗もうかと考えるのが好きなんです」
う〜ん、認識しつつそれを止める気がないというのは相当深刻。漫画「アイシールド」で言うならば峨王ですね。まぁわかんないでしょうけど。
- 作者: 稲垣理一郎,村田雄介
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2007/02/02
- メディア: コミック
- 購入: 1人 クリック: 3回
- この商品を含むブログ (57件) を見る
「俺にとって盗みなんてものはゲームみたいなものだからな」と3流ドラマの3流役者が言いそうな感覚でやってるんですかね。とりあえず、8敗は確定ですね。何勝かは知りませんけど。
検「あなた、さっき弁護士さんからの質問で盗むのを辞める気はないとか言っていましたけど、それは本気ですか?」
被「正直に言えば、そうなります」
検「あなた、刑務所に入ってはすぐ犯罪して、また刑務所に入って。早くそんな癖とっぱらわないと、一生この繰り返しですよ」
弁護士さんより、いい弁護しています。やっぱ人として、許せないというか放っておけないんでしょうね。
検「あなた、趣味はなにか無いんですか?」
被「趣味ですか?」
検「そうです。あなたが盗みをしなくなるような、趣味は何か無いんですか?」
被「……う〜ん、特に思いつきませんねぇ」
検「あなたは普段から頭の中全部、盗みのことばっかりなんですか」
被「いやぁ、頭ん中全部ってことはないですよ」
検「じゃあ、ほかに何を考えてるっていうんですか」
被「いやぁ、それは言えないですけど」
検「なんですか、言いなさいよ」
被「それはほら、いやらしいこととか……」
検「…………質問、終わります」
あ〜あ、見捨てられちゃった。
グチグチと言ってもらっているうちは、まだ見守ってもらえてたのに。
それにしても、脳の中が盗みとエロいことで構成されているとは……。盗みじゃなくて、もう片方のほうが比率が高かったら、別の犯罪で法廷に立つことになっていたのでしょうか……。