終盤の衝撃の展開!!

裁判No.48
事件:「公務執行妨害」 概要)警察官を平手打ち
被告人:20代後半の男性
傍聴席:2人


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今年も、9月になりました。残るところ3ヶ月とちょっと。
年々体感として、一年が過ぎるのが早く感じるなんて言いますよね。僕も仕事をするようになり、徐々に役割が大きくなるにつれ、時の流れに置いていかれないようにするので精いっぱいと感じることすらあります。
皆さま、今年の頭に立てた目標はあと3ヶ月ちょっとで達成できそうですか?


こんな時の重さを感じさせるような書き出しだってできるんですよ、でお馴染みの「普通」です。
仕事の営業先と漫画の話ばっかしている中、急に真面目に営業を始めたりするので、「実は僕、漫画だけでなくて仕事の話もできるって知ってました?」が最近の口癖です。
今回もはりきって参りましょう。


事件の報道を見ていて、判決が懲役何年と聞くと、「短ぇよ、もっとぶっ込んどけよ!」と血気盛んな方がたまにいらっしゃいますが、過去に遡って一年と考えると短いようにも感じられますが、これから先に一年と考えると長くは感じたりはしませんか?
どういうことかというと……

被告人は20代後半の男性。
深夜、被告人はお酒を飲んで自転車で家に帰る途中、パトロール中の警官に職務質問を受けて、なんやかんやで警官を平手打ち1回をして、その職務を妨害したというもの。

でね、結論を先に言ってしまうと、この警官を平手打ち1回したという事案に対して、

懲役一年、執行猶予三年

の判決が言い渡されたんだよ。
執行猶予だから、すぐさま刑務所に行く必要はないんだけどさ、この行為で一年と考えるとちょいと途方もない時間のように感じないかね?やっぱ一年ってのは長いもんだよ。
そりゃあ、警官を叩いたちゃいけないけどさ。


では、どういう状況で警官を平手打ちにすることになってしまったのか、被告人に聞いてみましょう。
弁護士からの被告人質問です。

弁「事件があった日、被告人は深夜まで何をしていたんですか?」
被「私たちが主催していたライブイベントの打ち上げがありまして、友人らとお酒を飲んでいました」
弁「だいぶ酔っていた?」
被「酔ってはいましたけど、自転車で普通に帰っていましたし、記憶がなくなるというレベルではありません」

まぁ本当はお酒を飲んで自転車飲んでも、違法なんだけどね。
とは言っても、これでいちいち捕まえていたら、成人の5分の1はタイーホということになるでしょうが。

弁「事件のときのことですけど、被告人はどうして警察官に呼び止められたのですか?」
被「自転車の防犯登録の確認でした
弁「どうして、警察官に平手打ちをしたんですか?」
被「早く、帰りたかったのもありますし、警察官がカゴの中身を見ようとした時に僕の自転車を倒したんです
弁「警察官はわざと、被告人の自転車を倒したんですか?」
被「わざとというか、ぶつかってしまって倒れてしまったんですが、そこで少しカッとなってしまいまして」
弁「その後、被告人はどうしたんですか?」
被「警察官に謝りました

これで、逮捕なわけですよ。これで、懲役一年なわけですよ。
これで一年も身柄を拘束されるのであれば、僕が大学の部活動の主将をやっていたときの、あんなことやこんなことは一体、何年の懲役を食らうことになるのかと想像しただけで怖くなっちゃいます。
よく警察24時とかで、「オメェら、何様のつまりだ、ゴルァ!!」みてぇな、ファッキンでアナーキーなクソじじぃとかいますけど、この案件だけみるとちょっとだけそんな気持ちもわかる気がしたりしなかったり。


で、さすがに、そんなんで懲役一年はおかしいって思ってさ、どうせその後暴れたりしちゃったんだろ?とか思ってたらさ、検察官からは質問は特にありませんだって。
つまり、実際はどうか知らんけど、ホントこの程度の話だったのよ。
そのくせ、後の検察官の求刑では、

検「被告人は、ちょっとしたことで地域の安全を守る警察官に手を出すなどの粗暴性からも再犯の可能性もあると思われ…」

とか言っちゃってるんだわさ。
あ、言ってなかったけど、この被告人は初犯で、今まで特に警察のお世話になったことはなかったみたい。道案内くらいはあるかもしれないけど。


さすがに、こんな扱いを受けて不満だらけなのか、形だけ謝罪っぽいことはしたけど、裁判中あんま反省の色を見せてなかった被告人は悪いけどさ、やっぱ厳しいよ。
考えてみれば、裁判傍聴を始めて実際に刑を言い渡されるのを見て、軽いと思うことはあっても、重いなぁと思ったのって初めてかもしれないなぁ……。


そう考えると、一年って大事だと思いません?
もしそう思った人がいるなら、来週で僕、生まれてからまた一年を過ごすことになるんです。26歳です。そんな俺になんかクレ