触らないし触らせない
傍聴No.81
事件：公然わいせつ 概要）団地内の集合ポスト前で手淫とか色々
強制わいせつ 概要）女児に性的暴行とか色々
強制わいせつ未遂 概要）多過ぎてもういいよ
被告人：20代後半の男性
傍聴席：9人
裁判の中身が気になる方は「続きを読む」からどうぞ。
一応このブログの公式という位置づけでツイッターをやってるのね。全然裁判のこと書かないで、漫画とアニメと高校野球の話ばっかりなんだけどさ。
その中で、半年に一回「変態ニュース大賞」というのを発表してるんだわ。ネットでもなんでも見つけた変態さんのニュースをメモっていって、その変態度を競うというもの。
でもさぁ、最近では「ヲタク」って言葉が前ほど差別的表現ではないのを筆頭に、「変態」って言葉もある種ネタ的というかプラスとは言わないまでも絶対的マイナスという位置づけでもないと思うんだよね。まぁ変態って言葉は日本が生んだ文化でもありますしね。
まぁでも今回の被告人は、どう解釈してもプラスには捉えられない絶対的な変態さんではあるんですけども。
わいせつ系の記事は3ヶ月御無沙汰にしてたんだって。あぁ、道理で体調が悪い訳だ、でお馴染みの「普通」です。
今回もはりきって参りましょう。
初めに言っておきます。今回の記事にエロ要素を求めている方、恐らくその需要には応えられない話になるので、それでもいいという方のみ先に進んでください。
ではさっそく、事件の内容について書いていきます。直接的な表現も多いので、苦手な人は枠で囲うこれから数行は飛ばしてくださいね。
被告人は20代後半の2歳の子を持つ男性。
罪状をわかる範囲でリストアップ
いやぁすげぇわ。まぁその他裁判では全部やったこととの内容が明らかになるんですけど、多過ぎてこの辺でメモを中断。
傍聴席にね、公判予定表を見ながら「うわぁ強制わいせつとかマジ面白そうじゃね」とワクワクを隠し切れていなかった推定大学生2人組がいたんだけど、彼らもドン引き。まぁ俺でも多少引いちゃってるし無理はないわな。
まぁその他、弁護士や検察官から提出される中でゲスいこと多かったんだけど、多過ぎて割愛。でも、ここだけは抜粋。
弁「被告人は高校卒業時から働いていた職場から退職させられ、非常に社会に対して不安な気持ちを抱えていく中で、医者から胃薬や精神安定剤を処方されており...」
今や社会的なキーワードになってきましたね。「精神的な病」とか「社会に対する不安」って言葉ね。いやぁ便利な世の中だ。
もちろん、そういった病や不安を否定してんじゃないよ。でも、わいせつ行為はそういった不安の解消とはイコールにならんでしょうが。しかも弁護士の思いとは裏腹に、被告人は警察での取り調べに対してこんなこと供述しちゃってます。
被「もともと付き合ってきた彼女など人に見られることを快感に感じておりました。しかし、いつか知らない人に見てもらいたいという気持ちがあり、それを実行に移してしまいました」
もともとその素質があったんですよ、リストラとか関係なく。
パワプロのサクセスモードでいうなら、初期段階から「変態 ○」「公然 ◎」昔からということもありますし「アベレージヒッター ○」くらいの特殊能力があるということですな。
さぁて、思わぬところでこの人は見せられてきたのかなといらん想像をさせられる羽目になった奥さんに対する証人尋問です。見た目キリリとしていて、どこか天見祐希を思わせる顔立ち。今後の被告人への対応が気になるところです。
弁「今回の被告人の逮捕の話を聞いた時、率直に証人はどう思われましたか？」
証「本当に突然のことでしたし、本当に驚いたのと、それは本当なのかという思いとで混乱しました」
弁「被告人の面会に行かれて、被告人はどんなことを言っていましたか？」
証「ひたすら申し訳ない、反省しているを繰り返していました」
弁「それに対し、あなたはどう思いましたか？」
証「被害者の方に申し訳ないと思うこと、反省することは当然のことです。しかし、その当然の思いは少なくとも持っていることに、失礼かもしれませんが少し安心しました。事件の内容を聞いたときは、被告人の精神が壊れてしまったのではないかと思ったくらいですし」
今の証人の証言どう思います？
いや、僕はねぇ結構感心しちゃって。嗚咽混じりになる人が悪いとか言うつもりはないですけど、はっきりとした物言いで正直な感情を証言しているという印象を持ったので。決して間違ったこと言ってるとも思えないですし。さらにこの証言で僕の好感を上げることに。
弁「被告人との離婚は考えていますか？」
証「当然、考えています。しかし同居していた身として、私に全く責任がなかったとは考えていません。そこで私が簡単に見放して再度このような犯罪を犯させないためにも、しっかりと監督して再度このような犯罪を犯させないことが被害者の方への罪滅ぼしになるのではないかという思いもあり、いろいろな可能性を考えているところです」
かっけぇな、この人。いや、もちろん事前に弁護士とかとやり取りしてたのかもしれないけど、ここまではっきり証言できてる人初めてだわ。
まぁ社会に野放しにさせないためにも離婚せず結婚生活続けていただくという選択肢もあるけど、どうせなら俺と結婚してくれりゃいいのに。見た目、天見祐希だし。
まぁいいや。この人になら任せられるかもという土壌は作ったぞ。さぁ、被告人よビシッと決めてくれたまえよ。
弁「今、証人であるあなたの奥さんが証言してくれましたけど、それを聞いてあなたどう思いました？」
被「いやぁ、いろんなこと考えてて、素直にすげぇなぁと思いました」
......やっぱ別れたほうがいいんじゃね？
これ脚色してないですからね。「いや“ぁ”」とか「すげ“ぇ”な“ぁ”」とか言ってましたからね。この証人との事件に向き合う温度差...。
まぁ結局ね、事件の動機も病気とか全く関係なく、ただやりたかったからみたいだし、会社をクビになったのも遅刻ばっかしてたからなんだってさ。
もうさ、どこをどう取ってもこの人ダメじゃんか。でも、そんな一面見せられても、天見祐希似奥さんだけはキリッとした姿勢崩さなかったんだよなぁ。
こんな意識の差があるなら別れればいいのにとか安直に思っているうちは、結婚している人の気持ちなんてわからないのかなぁ...？
最後に、「こんな長文読ませやがって、俺はわいせつの部分が知りたかったんだよぉ〜!!」という男性に向けて、こんな一幕を紹介して終わりたいと思います。別に読まなくてもいいです。
検「あなた、人に自慰行為を見せたいという欲求があったようですけど、どんな気持ちだったんですか？」
被「いや、終わった後はただただ非常に虚しい気分でした...」
それって、ただの賢者タイムなのでは...？ホント、この人ダメだわ。
あっそうだ、ついでだからもう一つだけ書かせて。
検「あなたね、被害者の女の子たちが恐怖に感じるとか思わなかったの？」
被「あくまで見せたいという気持からの行動でしたので、僕からは女性に触らないし触らせないという最低限のルールは決めていました。結果として、恐い思いをさせてしまったのであれば、申し訳ないと思いますけども。」
「僕からは女性に触らないし触らせない」は僕の傍聴歴でも屈指の名フレーズの予感。
