最近渋谷の若者の間で、靴に包丁を入れるファッションが流行っているようです。

傍聴No.91
事件：銃砲刀剣類所持取締法違反　概要）刃物を剥き出しで持ち歩き。
被告人：40代前半の男性
傍聴席：2人

裁判の中身が気になる方は「続きを読む」からどうぞ。

猫ひろしがさ、カンボジア国籍とってオリンピックのマラソン代表選手に選ばれたことに対して賛否あるじゃんか。まぁ僕もネットでしか情報得てないんでよくわかんないのと、大して興味もないからいいんだけどさ、みんな本職の方であるネタって見たことある？
試しに一つ。

皆さんいろいろ感想お持ちかと思いますが、僕は例え牛乳を口に含んでいたとしてもそれが全く波立たないくらいの穏やかな心持で見ることができたって感想になるのかな。
で、他のネタで剣道の面みたいな動きしながら「文化包丁〜！文化包丁〜！」とか叫ぶネタがあるのね。まぁそれも例の如く全く受けないんだけど、そもそも何で文化包丁とか叫んでるのかみんな意味がわかんないと思うのね。でもこれは俺はネタの出典がわかってて、AMラジオの文化放送のジングルで「文化放送〜！文化放送〜！」ってのがあってそれをパロってるはずなんだわ。
まぁネタの出典がわかっても、この時代を先取りし過ぎの笑いは理解できないんだけど、唯一フォローをするならば、猫ひろしといえど文化包丁を舞台上で振り回したいって願望がある人ではないと思うよってこと。

そんな訳で、運動不足を解消するためにいろんな方法を取り入れているもののマラソンだけは絶対にやらない「普通」です。何故なら疲れるからです。
今回もはりきって参りましょう。

被告人は40代の住居不定の男性。
被告人は自転車のカゴの中に、刃渡り17cmの文化包丁を刃がむき出しの状態で持っていた疑い。

文化包丁という話をしたいがために、記憶の奥底にあった猫ひろしのネタを思い出した俺に拍手。
さてそんなことより、17cmの包丁をむき出しに持ってる人がいたら普通に怖いじゃん。しかもホームレスさんでさ。じゃあ、この被告人なんでそんな怖い状態でいたのかと言いますと、

野菜の皮を切るためだそうなんですよ。
は？と思うかもしれないけど、とりあえず被告人質問でも聞いてください。

弁「前刑（覚せい剤取締法違反で懲役刑）の出所後、どのような生活を送っていましたか？」
被「帰るところもありませんでしたし、少し自分を見つめなおしたいと思ったので自転車で旅をしようと思いました」
弁「具体的にはどこを旅していたのですか？」
被「今思い出せるのは、新潟、大阪、岡山とかですね」

すげぇ!!この人、東京の人ですよ。どうやったら自転車でそんなとこ旅できんの？
ってかその自転車旅を本に出来たら、一発でホームレス生活から脱却できそうな気すらしてくる...。そういや旅本といえばさ、ヒッチハイクで日本一周したとかいう...やっぱ無闇に人をdisんの止めよう。
話戻します。

弁「今回の包丁の件ですけど、ずっとそういう状態で持っていたんですか？どうして？」
被「野菜の皮を切ったり、山を進む時は獣から身を守るのにも必要ですから」

つまりサバイバル用品として持っていたということなんだな。むしろ、vs獣では文化包丁じゃいかん気もするが...。
でも法律上だと、法令に基づいた職務のための所持を除いては原則禁止されているんだよ。それと、これ調べていて初めて知ったんだけど、Wikipedia情報だけど

「住居の定まらない者」も所持を禁止されているんだってさ。まぁそういう意味ではどっちにせよ一発アウトなんだよね。
とは言え検察としては、ぶっちゃけ人に危害を加えているわけでもないし、そう話を膨らませる気もなかったと思うのね。

検「あなた、どうして逮捕されたか理解していますか？」
被「包丁の刃を出した状態で外に出すという行為をしたためです」
検「ちゃんと理解してるんですね。それじゃあ、これからはそういうことをしませんね？」

ここで被告人が「はい、わかりました」と答えていれば、あっさり終わりそうな雰囲気だったんだよ。検察もなんか、ちゃっちゃと話進めてたし。
しかし、ここで被告人が食い下がった。

被「でも、生きるためのことなんですよ」

まぁこの場合は、「（獣に襲われても）生き（残）るため」というのが正解な気もするけど、でもまぁ1ミリくらいは被告人の言い分もわからないでもないですよ。
そもそもなんで文化包丁一つで旅してんだとか、剥き出しに持ってちゃいかんだろとか、ってかそういう法律だしとか色んな方向で責められるはずなんだけどね。

検「生きるためという主張はわかりますけど、日本ではそういう法律なんです」
被「でも、キャンプで持っているのはいいんですよね。キャンプはよくて、生きるためってのがダメだというのは...」
検「あなたね、生きるためだからという理由で許して、日本中のホームレスがみんな手に刃物を持っていたら怖いでしょうが」
（俺「確かにwww」）
被「でも、僕は本当に旅の途中でしたし」
検「あなたが、本当に旅をしていたかどうかは問題じゃないの」
被「じゃあわかりました！

これからは、靴に入れて旅します」

何がわかったんだよ。ってか普通に、どうやって靴に包丁入れて行動するつもりなのか画が全く浮かばんわ。
まぁさ、どんな形であろうと法律違反だし、それを認めているから疑いの余地はないんだけど、こんなことって言っちゃアレだけどこの案件で裁判にまで発展してしまうのが正直驚き。警察からの注意とかさ、そんなもんで終わるもんかと思ってた。
でもやっぱ冷静に考えて、包丁の刃をむき出しの状態の人とすれ違ったり、自転車で後ろから追い抜かされたりしたら普通に怖いよな。うん、やっぱ有罪だな。