高性能な車に乗る男

裁判No.1 事件:「道路交通法違反」 概要)スピード違反 被告人:40代後半の男性。 傍聴席:1人 裁判の中身が気になる方は、「続きを読む」からどうぞ。 どうも皆さん、おはようございます、こんにちは、こんばんは「普通」です。 今回もはりきって参りましょう。 (↑この挨拶は、毎回の決まりごとにします。) 一応、プロフィールのところにも書きましたけど、普通のサラリーマンなんです私。 土日祝日が通常のお休みで、9時15分始業で終業は17時45分。 だけど実際に帰れるのは22時過ぎてから……。 よく聞かれるんですけど、裁判所も土日祝日はお休みで、裁判の始まりはだいたい10時で、17時にはその日の裁判は全て終わります。 まるっきり、仕事のサイクルと被っているんですよ。 でもまぁ、営業職というものの職権と言いましょうかなんと言いましょうかね、まぁ要するにはサボりなんですけど、時間の合間を見つけて裁判を傍聴に行っております。 地方出張も仕事に組み込まれています。 僕って電車が好きで、普段は車なんて全く乗らないんですけど、やはり地方は車社会。 出張に行けば、僕だって車の運転をします。 これって僕の偏見かわかりませんけど、地方の車の運転のマナーってあんま良くないなぁって思うことがあるんです。 東京の道って狭いし、いつ何時でも車いっぱい走ってるから、運転のマナーって基本的にはすごくいいと思います。 一方で、地方の人は普段から車に乗りなれているし、道路にあまり車が走ってないことも多いから、自信過剰というかなんだか運転が荒っぽいなぁと感じることがあるんですね。 ほら、北海道とかの見晴らしのいい真っ直ぐな道路とかだとスピード出し過ぎて、曲がってくる車に気付かなくて事故るみたいな話あるでしょ? そんな中、千葉県の奥地で起きた今回の事件。 >> 被告人は40代の男性。 午後9時ごろ、法定速度で走っていい道路(時速60kmまで)の道路で 時速149kmで走行した疑い。 << 日本の法律では「無罪推定の原則」ってのがあって、裁判で罪が確定するまでは、その人は無罪の身であるってのがあるんですね。 だから、報道とかでも、逮捕の時点では「○○をした疑い」って疑いって言葉を使うんですよ。 ただ、時速150km近くで走ってんだから、疑いとかいう言葉もクソも、いやいや明らかだろと思いますけど。 まぁいいか、そんな話は。 んで、弁護士から被告人への質問。 >> 弁「被告人は、最近まで車を修理に出していましたね?」 被「はい、そうです」 弁「それは何が原因だったのですか?」 被「エンジンの調子が悪くて、アクセルをベタ踏みしてもスピードが全然出なかったんです。なので、様子を見てもらうことに……」 弁「被告人が事件当時乗っていた車は、その修理をしてもらった車ですね?」 被「はい、そうです」 弁「どうして、こんなスピードで走っちゃったの?」 被「もちろん、普段はこんなスピードで走ってるわけじゃないんです。ただ、エンジンの調子も見たかったし、反対車線も含めて全然車が走ってなかったので、大丈夫かなと思って」 弁「なるほどね。もちろんね、そんなスピード出してね、いいわけないですよ。でも、エンジンの調子なんて実際走ってみなきゃわかんないしね、ちゃんと周りも確認したわけだけだよね」 << 甘い、甘いよ弁護士。 エンジンの調子見んのに、どうして150km近く出さなきゃいかんの? 周りに車走ってて150kmなんぞ出してたら当然超問題だし、そもそも事故っつうのはなんもないと思ってたところにふっと何か出てくるから危ないんであって、最初にちょっと注意したからって、どうこうなるもんじゃないですよ。 続いて、検察官の質問。 >> 検「だいたいね、時速150kmで走ると、100mを約何秒で進むと思う」 << これ皆さんもちょっと考えてみてくださいよ。 制限時間は、だいたい被告人に与えられた時間と同じく約5秒で。 >> 被「……(指折りながら計算中)」 検「あ〜もういいですから」 被「ちょっと待ってください。……3秒ですか?」 検「2秒ですよ(怒)」 << 惜しい! 答えわかってる検察官と違って、被告人はその場で計算してるんから、そんなに怒らなくてもいいのに…… しかも冷静に考えると、5秒くらいの間で3秒って答えを出した被告人って実は暗算得意なのかなと思ってみたり。 >> 検「で、2秒って短い時間の中で、あなたは何かできると思いますか?」 被「・・・・・・いや、でも、最近の車って性能がいいんですよ」 検「とはいえ、例えば100m先に人を見つけました。で、ブレーキを踏んだところで2秒で完全に停止できると思うの?」 被「いや、でも、本当に性能がいいんで、ブレーキを効かせながら、ハンドルきることもできますし」 検「仮にあなたが、タバコを吸おうとして、ライターなりなんなりを落としてしまったとしてね、それを拾おうとしたら2秒なんて、あっという間ですよ」 被「いや、僕、タバコを吸わないので・・・・・・」 検「あぁ、そうですか」 << 検察官、空振りです。 「あぁ、そうですか」って、もうちょい自分のした質問には責任持ちなさいよ。 興味なさすぎでしょ。 というか、この検察官は運転中にタバコを吸うのでしょうか。 それはあまり、運転マナーがいいとは言えませんな。 それにしても、ライターなんぞ拾おうとしたら、例え150km/hでなくても十分危ないです。 >> 検「あなた、さっきから車の性能、性能って言ってますけど、あなたの運転技術はそれに見合ってるんですか?」 被「それは、そうとも言えないです」 << じゃあ、今までのなんだったんだよ性能関係ねぇじゃん。 この人ね、事件の一連の流れといい、事件に対しての認識が甘すぎるんですよ。 よくよく思い返してみたら、たぶん一度も謝罪とか無かったし。 まぁ、まず間違いなく反省はしていないでしょうな。 とりあえず、一回目はこんなジャブ程度の話でしたけど、皆さんどう思われましたかね? みんながみんな、反省してんだかどうだかって被告人ばっかりじゃないですけど、たまにゃこういう人もいます。 とまぁ、こんな感じでつらつらと書いていきますので、もしよろしければまたお越しください。