触っちゃいけないと思って、出しました

裁判No.35
事件:「公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例違反」 概要)罪名長いけど、単なる痴漢
被告人:60代前半の男性
傍聴席:12人


裁判の中身が気になる方は「続きを読む」からどうぞ。
やっぱWikipediaはすごいね。
痴漢って検索すると、ちゃんと痴漢の定義のようなものをしっかりと示してくれるからね。


で、それによると痴漢行為ってのは犯人は男でなきゃいけないらしいんだけど、被害者は女でも男でもいいんだってね。
たまに、小さい男の子にイタズラするオッサンとかもいるんですけど、これも痴漢と呼びます。
逆に、男性が女性にわいせつな行為(?)をするのは痴漢行為ではないんだとさ。
ちなみに、強姦というのも同じで、男性が女性に襲われてもそれは強姦罪が成立しないんだとさ。
なんでなんすかね?
まぁ、今日の話とは関係ねぇんだけど。


というわけで、昔、通学に使っていた都営新宿線の満員電車の中で太ももになんか変な感触がするなと思ったら、男子小学生に股間をすりつけられていたという黒歴史を持つ「普通」がお届けします。
久々ですが、はりきって参りましょう。


今日、扱うのは「痴漢」事件なわけでして、正確には今日“も”って言ったほうがいいのかな。
ホントかどうかは知らないけど、痴漢事件が最も発生するのは埼京線なんだって。
ただ、単純に一日の乗降客数だけみたら、中央線とかのほうが多いと思うけどね。


痴漢犯罪者が更生のために収容される施設が埼京線沿いにあるってのならまだしも、どうして埼京線が痴漢事件が最も発生するのかっていうと、やっぱ乗車率なんだろうね。
体とかぴったりと密着してどこがどう触れてるのかなんてわかんないもんね。
むしろ、密着しすぎて痴漢行為とかできるのかなとか思ってみたり。
つまり何が言いたいかというと、埼京線利用者は痴漢意欲が最強せ……ってことじゃなくて、痴漢ってのは基本的にあんまバレない場所、シチュエーションで行われることが多いってことなんだな。

被告人は60代前半の男性。
被告人は、文化会館でクラシックバレーを見ている際、隣に座っていた被害者女性(22歳)のももを触ったり、揉んだりした疑い
被告人は、電車内での痴漢など前科3犯です。
調べに対し被告人は「バレなければ大丈夫だろうと思った」と供述したそうです。

え〜っとですね、被告人に20代の若輩者がアドバイスを贈るならば、バレます
会場が暗いかどうかは知りませんけど、隣の女性の足触ったらバレないわけがない。
右もも触られたら右の人、左ももなら左の人って相場が決まってるってなもんです。
右に座りながらも、左ももを触るくらいの努力があれば、あと1分は逃げられたかもしれないですけど。


被告人は以前の裁判の際に、電車内の痴漢ばかりするので、二度と電車に乗らないことを宣言したとのこと。
電車社会の東京の人にはキツい宣言だね、そりゃ。
地方の人が車乗らない宣言するのと同等だね。
ここで、被告人の妻に対する供述調書。
だいたい身内の供述ってのは、まぁ怒っている場合もあるけれども、大抵はそんなこと起こすなんて信じられないとか、まぁ早く出てきてくれ的な供述を残すのがほとんどなんだけど……

「職を辞めて以来、電車に乗る必要なんてないのに、電車に乗ると言っていて不思議には思っていた。
友人のところに行くと言っていたが、社交性のない被告人に友人がいるとは思えない


ご近所さんか、あんた
ワイドショーとかで凶悪犯罪が起きたときにテレビでレポートされるときの近所の人の証言でしょ、こんな無機質な供述じゃ。
ってか、奥さんも電車に乗ってるって知ってるなら、止めなきゃダメだよ。


ちなみに、被害者女性とは示談がすでに成立済み。
謝罪金として、10万円が支払われたそうです。
こんな言い方したら女性から顰蹙買うもしれないけど、10万円で済んじゃうのかって感じかな。
10万?高ぇよ、と思われる方もいるかもしれないけど、悪いことしてるわけだからね、10万円か……ってかそもそも相場ってのはどんなもんなんだろうね。
それでは、被告人質問に移りましょうか。

弁「どうして、今回のようなわいせつ行為を行ってしまったのですか?」
被「9年前から勃起しなくなりまして、妻とセックスできずに欲求がたまっていたんです」

60代の9年前ってことは、50代前半までってことか……お盛んだねぇ
草食系傍聴男子の僕としては、信じられない世界ですわ、ハイ。

欲情の作法

欲情の作法

このオッサンも、いつまでこんな本ばっか書き続けんのかね。
まぁ欲求たまってたのはわかったけど、触った理由にはなってねぇけどな

検「バレエを見に行ったということだけど、バレエが好きなんですか?」
被「いや、別に好きだというわけでもないんですけど……」
検「じゃあ、どうして行ったんですか?」
被「仕事も退職いたしまして、暇だったものですから」
検「バレエの会場ならね、女の人がいっぱいいると思ったんじゃないんですか?
被「……」
検「そもそも電車にも乗らないと宣言したんじゃないんですか?」
被「なので、今回は電車内では痴漢しませんでしたよ(やや怒り気味)」

そういうことじゃねぇんだって、結局痴漢しちゃってるし。
痴漢の行動範囲が広がっただけだね。
昔、電車内の痴漢の前科ばかりある男が触っちゃダメだと思って、自らの陰茎を出して逮捕されて「触っちゃいけないと思って、出しました」って男の供述に似てるね。

検「あなたね、残りの人生ずっとこんなこと繰り返すつもりですか」
被「いや、もう二度とこんなことはしません」
検「どうして、そんなことが言えるのですか?」
被「正しい言葉かわかりませんが、


痴漢なんてやってる場合の歳じゃないですし

だから、それをやってんだってアンタ。
どこか人ごとだね、この人は。


ちなみに、事件起こして保釈されて帰ったら娘には「また、やっちゃったの?」と言われ、嫁には「次やったら離婚(前の事件のときも言ってたらしい)」と言われたんだって。
なんか、もう全体的に逮捕されたってことに対して緊張感が足りないよね、もうしょうがないなぁ的な。
そうじゃなきゃね、明らかに犯人バレバレの状況で痴漢なんてやんねぇって絶対に。