ひどい動機・ひどい言い訳特集(1)
単発ですけど、ちょっとこんな企画を立ててみました。
タイトルそのまんまの企画ですわ。
このブログは基本的に裁判の流れを重視したいので、なんていうか単にキャラが強烈なだけとかだったら、記事には採用していない訳ですよ。
とは言ってもだ、こんだけ裁判を見ていれば、スポーツ新聞とか2ちゃんが食いつくような、事件そのものや供述に突っ込み入れたいケースはままあるわけですよ。
今回はそれをまとめてみようと。
まぁほぼ同じ企画は、前のブログ「傍聴.net」の中で「名フレーズベストセレクション」という形で計3回行いました。自分で言うのもあれですけど、良企画だったと思いますよ。
もしよろしければ、こちらもご確認ください。
「名フレーズベストセレクション 第一回」
「名フレーズベストセレクション 第二回」
「名フレーズベストセレクション 第三回」
そんなわけで「続きを読む」から、今回のエントリーをご確認ください。
どういう形式で紹介していこうかなって色々と考えたんだけど、いちいちカテゴリ別に分けるのも面倒だし、なんか考えるのに飽きたので、いつものようにダラダラ雑談形式でやりたいと思います。
まずは、軽いジャブからだな。
そうだなぁ……じゃあこれから紹介しよう。
悲しいかな、一度裁判を受けて反省しているはずなのに、再犯率というのは非常に高いんですね。特に、仕事が見つからない→お金がない→飢えたくないので無銭飲食をしたり、万引きをする、というループは非常に多く見られる傾向であります。
その論理でいくならば、仕事が見つかれば少なくとも再犯の予防になると弁護側は立証するケースが多いんですね。
ただこの不景気、そううまくいかないのも事実。でも、せっかく仕事を見つけたのにも関わらず、それを辞めてしまったというのはなかなかタチが悪い。なので、弁護士からは
「どうして仕事を辞めちゃったの?」
という問いはよくあります。
それに対して、秀逸だった二つのひどい言い訳を紹介。
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30代男性「仕事が続けられないんじゃなくて、会社が僕に仕事を続けさせる環境ではないんです」
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50代男性「仕事をする気はあるんですが、ヤル気が無いんです」
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いやぁ、上の中二もしくはニートの戯言みたいなのも良かったんですが、50代オッサンの意味不な発言はかなりキてたなぁ。
じゃあ、何があるんだよ、と。夏休み一発目の授業で頻出する「宿題はやったんですけど、家に忘れてきました」よりもレベルが低い作品となっております。
次は動機を紹介しようか。
個人的にはかなり嫌いな部類の動機。
罪名は「窃盗」で、食料品を25点、約9000円相当を盗んだおばちゃんなのね。で、食料品のみの窃盗ということからもある程度推測できるように、被告人はお金に苦しんでたんだよ。
それでね、食料を盗んでしまう、もしくは無銭飲食をするというのは許されることではないけど、情状としては理解できないですよ。だから、単に「お金がなくてお腹が空いたので…」と言っていれば、こんなブログに紹介されることもないんだよ。
それをこともあろうに、この被告人
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「子どもが、子どもがお腹が空いたというので仕方なく……」
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子どものせいにしちゃいかんよ。
こういう人には、「一杯のかけそば」というのがあってだな……とこういう人には懇々と説きたくなっちゃうんだよなぁ。
さて、続いてはかなりのお気に入り。
罪名は「公然わいせつ」「覚せい剤取締法違反」「器物損壊」。痴漢の前科がある被告人なんだけど、今度はクスリをキメちゃった状態で電車に乗って、座席に座る女性の前で陰茎を露出し、それを目の前で扱いて、精液を被害者女性のバッグにひっかけやがったという、田嶋陽子が日本刀を持っていたらその場で斬り殺されかねない事件。
で、今までの痴漢は女性のお尻を触っていただけなんだけど、今度は陰茎を露出。どうして、そんなことをしたのかと聞かれ、
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「痴漢で懲りて、触ってはいけない、触ってはいけないと思ったので出しました」
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痴漢で懲りての結果が、罪状計3つですよ。
また、出しましたってのが、いろいろとかかっててねぇ……おっと、ここからは自主規制だ。このかかってる、ってのもまたかかっているところ辺りが……消えろよ俺。
じゃあ最後二つ、下ネタ二つで締めましょうか。今のは何だったんだという気もしますが、よりダメな大人二つ。嫌いな人はスルーを推奨します。
一つ目は、罪名「児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律違反」。13歳の女の子と性行為をしたという、40代の卑劣オヤジ。
どうして、「児童と性行為をしたらいけないのかわかっているのか?」との問いに対しての答え、
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「性というのは、他人に開拓されることで目覚めるものではないからです」
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お前、渡辺淳一みてぇなこと言う奴だな。
コイツ絶対に反省してないな。
反省していないって言うか、なんも考えてないんだなっていう意味では、最後に紹介するこの件も同様。
罪名は「公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例違反」、まぁ簡単に言えば痴漢だ。電車の中で、被害者女性のお尻を触ったり、ズボン越しではあるものの自らの陰茎をこすりつけるなどした30代の男。
「なんで痴漢をしたか」という基本的な問いに対して、こんなバカでかつ、正直な回答を聞いたのは初めて。
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「すごい綺麗な女性だったので、最初に見かけた瞬間にアソコがきゅっっってなったんです」
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いやぁ、正直なのはいいんだけど、正直すぎるのも考えものだよね。
仮にこの裁判がメディアに追われていたとしても、こういう風に報道されることはないでしょうからね、本人から語られる本当の動機、様子なんてのはやっぱり自分で裁判所に行って確認するしかないよなと思います。
まぁ、この企画はまた気が向いたらやります。
6つのフレーズで3つが下ネタって、管理人の低度が知れる記事になってしまったな……
- 作者:栗 良平
- メディア: 文庫