192件目 桐生地裁 〜傍聴〜
僕の彼女を紹介します。
僕の彼女は、日本の平和のために誤って罪を犯した人に判決を下しました。
その名前は、桐生地裁。前橋地方裁判所桐生支部。
というわけで、僕の彼女を紹介します。
改め、
桐生地裁を紹介します。
裁判所のHPによると、桐生地裁へは「上毛電鉄「天王宿駅」徒歩5分。東武桐生線「相老駅」徒歩10分」とのこと。
というわけで、東武桐生線、わたらせ渓谷鐵道わたらせ渓谷線「相老」駅か
上毛電鉄「天王宿」駅からスタート。
桐生地裁に到着したい方は「続きを読む」から。
全国の裁判所データベースを作成中。ご覧になっていただける方は「僕の彼女たちを紹介します」(該当ページへ)からどうぞ。
さっそくだけど「桐生(きりゅう)」って読み方ってカッコよくね?漫画かドラマかわからんけど、最初に桐生って名前に触れてからこの漢字とこの読み方すげぇカッコいいなぁって憧れていたんだよね。
だから中学の先輩で「きりゅう」さんがいた時はホントにテンション上がったんだけど、漢字にすると「木竜」で凄くがっかりした記憶がある。「竜」のほうがドラゴンでいい感じもするんだけどね。
そんな訳で桐生地裁を目指すわけですが、最寄りとなる駅は
「相老」駅と「天王宿」駅で桐生駅ではございません。県一番の都市だったりするとね、あまりにも一極集中になってしまうので、主要な駅に裁判所を置かないというのもありますが、このクラスの都市だと結構珍しい。
ちなみにこの「相老」駅ですが、住所は「相生町」であり読みは一緒なのに「老」と「生」で字が違います。これは兵庫県の「相生」駅と名前が重なるので一字だけ変えたんだとか。別に被っちゃいけないという規定がある訳ではないそうが、まぁ変えたくなっちゃったんでしょ。でも駅名のチョイスに「老」はねぇだろとは思うけど。
そんな訳で今回は珍しく早期からサブタイのパロネタ紹介。今回は4年ほど前に京アニが2クールで力入れて作った作品「日常」をもじらせていただきました。
「日常」から「傍聴」って、誰がこれが元だってわかんだよ...。
ちなみにこの作品を採用した理由は、この作品に登場するキャラは群馬県の地名がついていることが多いんですね。
主人公のコイツは相生祐子といいまして言うまでもなく、ここ「相生町」からつけられています。ほかにも「水上」「高崎」「安中榛名」から「中之条」というかなりこまいところまで。まぁ相老駅来たなら、このサブタイつけるっきゃないっしょとういうことで即決。
もうちょっと駅の中にいます。
関東にいる人なら名前くらいは聞いたことあるんじゃないですかね、この相老駅はわたらせ渓谷鉄道の駅でもあります。
この列車、桐生駅を出発し栃木県の間藤駅まで運行するなんともローカルな路線です。トロッコ列車の運行もあることからファンも多いそうで、渡良瀬川の渓谷に沿って走るため眺めが非常にいい一方で、鉱毒被害で有名な足尾周辺では禿山が連なっているようで、その点でも有名だそうです。
開業以来赤字に悩まされているニュースなんかは僕も目にするのですが、
こんな不気味なゆるキャラ(?)を採用している辺り迷走状況推して知るべしといった感じです。夜にホームで電車待ってる時にコイツと二人だったらマジで嫌だわ。
運良く、わたらせの車両と巡り合うことが出来ました。車両はトワイライトエクスプレスを思わせるキレイな作りですね。頭にあの不気味なキャラがいるのがあの高級電車との大きな違いでしょうか。
一度は乗ってみたいと思うんですけど、関西在住はなかなか難しいかなぁ。まぁ沿線の駅まで来たんだから少しくらい乗ってやりゃいいのにという思いが今になって出てきましたが...。
ようやく駅出ま〜す。
なんていうか何もないです。北関東ってのも、まぁだいぶアレな感じの都市が増えているよね。何とは言わないけどさ。
裁判所へは目の前の道を真っ直ぐ歩いて行きます。
ちょっと振り返って駅舎でも。味があるっていい言葉ですよね。感想に困ったらとりあえず言っておこう的な...じゃなくて非常にいい雰囲気を伝えるのにピッタリですからね、うん。
ちなみに、わたらせ渓谷鉄道全17駅の中で3つしかない有人駅の1つがこの相老駅です。駅員がいない駅でもトロッコ電車は停るそうなので、不便は生じないのかなと不安に思ってみたり。
なんか普通のお宅の間を歩いていくのって久しぶりだなぁ。この前行った四国の4つの裁判所へも比較的商業施設のある道だったからなぁ。
こういう時はひたすら目についたものを撮りまくりです。
ふと見えた工場のような場所ですが、こちらは株式会社ベンカンさんだそうです。住宅のステンレス配管から産業用配管まで手がける会社のようです。ホームページを見てたら、オフィシャルブログという項目があったのでクリック。こういう会社物のブログってなかなか続かないんだよなぁと思ってたら、
今日だけで3回も更新されていたwww俺氏、もっと見習えし。しかも内容もしっかりしてる。
一般的には本日から就職活動解禁と言われておりますからね、就活生さんにはあまり表舞台にはでないけどしっかりと仕事をされているこういう企業さんを見つけてほしいなと思います、と宣伝してみたり。
さらに歩を進めると道路にぶつかりますので、そこを左に曲がります。
おっ、この通りならいくつか商店がありそうだぞと思うのですが、20メートルくらい先の右側にある
動物病院がある細い道の方へ曲がっていきます。
スナックもこの有様。「相“老”」という表記はこの惨状を予期していたのかと意地悪な考え方もしたくなります。
左側にようやくこの道中初めて見えたお店。「丸子屋」という屋号はわかるのですが、左にはなんて書いてあるのでしょう...。それと赤く囲った、井村屋のマークみたいなのと「も川」と書かれたもの、これについては後で触れていきます。
踏切がありますので、それを越えたらもう一つの駅から来る人のことを待つことにします。
線路から左に見えるこの駅から来る人のことですね。
そんな訳で上毛電鉄をお使いの方はお待たせいたしました、
天王宿駅でございます。駅名標で隣の「桐生球場前」駅が上書きのような形になっているのは、この駅が2007年に開業したばかりの駅だからと予想。
両脇に線路があるものの、なんとも殺風景なホーム。確認するまでもなく無人駅です。ですが、
目の前に割と大きなスペースで自転車置き場なんかもあります。まぁ今のところ取り立ててピックアップするものがないこの町ですが、ずっと家屋は続いていますからね、人はそれなりに多いのかなと予想できます。
確かにたまに自転車乗せられる電車ってあるよね。龍ケ崎地裁(該当ページへ)に行ったときも、触れたかわからないけどその光景を見た記憶があるわ。混雑時、お断りする事もありますってのはある種当然な気もするけど、断られた側としたら電車降車後は自転車を足として利用するつもりだったんだろうからどうしたらいいか途方にくれそう。
それにしてもこの駅の凄いところは、「天王宿」なんて大層な名前をつけているにも関わらずこの駅名の由来が調べても全然わかんないってことなんだよ。誰かマジで教えてくれ、頼む。
駅から出る説明をするのもこの駅はちょいと面倒。
まず駅敷地を出るために踏切を一つくぐったら右に曲がり、そしたら先にまた踏切が見えてくるのでそこを右折して
また踏切を渡ったら右折して真っ直ぐ進みます。最終的に右側に天王宿駅のホームがある形になれば正解です。まぁ出る分には道も少ないのでわかるとは思いますが、初めての人がこの駅を見つけて入口を見つけられるかってのはやや疑問に思える作り。で、マジで天王宿って名前なんだよ、すげぇ気になるよ。
突き当たりに来たら左を向くことで、相老駅組と合流です。
今写ってる男は今回撮影に同行してくれている僕の後輩くん。ここから割と近い足利に住んでいたんで、前日一緒に飲んで撮影も来てくれることに。彼はまだ知らなかったのだ、今回同行してしまったことで、今後俺のゴーストライターとしてこき使われることを...。
足利といえば、約2年半前にこのブログでも足利地裁(該当ページへ)の紹介で訪れた場所。足利で宿泊し、翌日のこの撮影に向かう前に少し駅周辺を探索。
以前はこんな萌え絵みたいなのが貼られていたと記憶する場所に
ハリボテ感満載の電車が置かれていたり。でもまぁ東武電車ってのはスカイツリーのおかげで利用者を増やすチャンスだからね、どんどんこういう取り組みはしていってほしいよね。
こんなキャラも以前からいたかなぁ。新しい場所に行くことが多いので、久しぶりに訪れた場所の記憶を辿ってみるというのも面白いものなんですね。ってか名前くらい書こうぜ、応援しようにも「足利市のアイツ」としか言えねぇじゃん。
マジかよwwwとりあえず美人いないか辺り見回しちまったじゃねぇか。
一般的には、秋田美人、博多美人、京美人なんてのはよく聞きますけど、足利がってのは初めて聞きましたね。描かれている美美ちゃんってのはマスコットですかね。同じ漢字が連なるのなんて欧陽菲菲さんくらいしか知りませんが、まぁそれも良しとしますか。
裁判所より美人を探索したかったのですが、余談はこれくらいにして話を天王宿付近に戻しましょうか。
とは言っても、特にこっち側は話なんて無いんですよね。美人どころか人とまずすれ違うこともないんで。そりゃあ近くに店がなければ車で移動って気持ちはわかりますけど、それでもここまで歩いている人ってのはいないものかね。
そうこうしているうちにまた道路にぶつかりました。「相生町3丁目」交差点を右に曲がります。ちなみに看板に「明治館」と書かれていますが、もし行きたいと思っても案内のように真っ直ぐ進むだけじゃ明治館には着けませんのでご注意を。1回曲がる必要があります。
しかし裁判所へはもう曲がる必要もなく着くことができます。
公証役場とかそれっぽい建物が増えてきたところで右側に見えてきます。
到着〜!!
う〜む、正面からだとちょっとお間抜けな感じなので、
斜めからパシャリ。例え奥行があったとしても、大通りに面している部分は幅を効かせてくれないと、大きさを感じにくいよね。
所要時間は相老駅から10分程度、天王宿駅からだと5分程度って感じかね。
地図で表すとこんな感じ。写真をクリックしていただくともう少し大きく表示されます。
さぁ散歩だ、散歩!
裁判所への道のりは民家の間だったから特に見つからなかったけど、大通りに出ればきっと何かあるはずだ。とりあえずさっき気になった明治館でも目指してみようか。と思った矢先
突如表れた「森隆」の看板。なんなんだ、こりゃ。周りを見渡してもそれらしいものはなく、これのほかに人の名前らしいものもないし。どうしよう、地域ぐるみで森隆さんを晒しているだけだったら。
明治館に向かうには一度曲がる必要があります。でも真っ直ぐ行った先にある「富士山下駅」というのもなかなか気になります。
そこで、調べたところ富士山(ふじやま)という標高170mの低い山があってその近くにあるからこの名前とのこと。外国の方が富士山(ふじさん)の下車駅と勘違いすることもままあるとか。カワイソス(´TωT)。天王宿駅といい富士山下駅といい、ちょっと駅名を見直していただきたいところが多いですな。
とは言え「富士山食堂」というお店もあるようなので、地元の人には慣れ親しまれた山なんでしょうけどね。
富岡製糸場の世界遺産登録はもちろん知っていましたが、その隣の冬国体情報は初めて知りました。ってかウインタースポーツをやられている方申し訳ありません、今まで国体って夏のもんだとばかり思ってました。そりゃスキーやらなんやら冬の競技だってありますもんね、大変失礼いたしました。
そして到着しました明治館です。思った以上にしっかりとした建物の造りに驚きを隠しきれません。150円の入場料を払って中へ。
んで、そもそもこの明治館とはなんぞやというと、
元は衛生所圏医学校だったそうです。ただこの建物がその役割を果たしていたのはかなり短い期間だったとのこと。でも、その短い間に、明治天皇が天覧されたことがあるそうです。そういう縁から「天王宿駅」って名前をつけたのかなぁ、だったらちゃんと由来としてどこかしらに残してもらいたいけどな。
なかには色々な展示がされていますが、予備知識もなかった我々はすいすいと歩を進めていき、
この部屋で、ドラマとかでよく見る中央に置かれた果物が置かれた皿に小さなナイフを突き刺して、果物を食べるごっこをしてみたり、
ちょっとお洒落な椅子がある部屋で、「貴族の休日」をテーマに紅茶をすする真似をしたりという30歳にしか出来ない時間の潰し方をしました。
貴族ごっこも疲れたしと、
同じ部屋の端に置かれていたこの椅子に座ったところこんな説明文を発見。
この椅子は、明治35年に後の大正天皇が桐生にいらっしゃった際にご使用になられたもので、昭和9年には昭和天皇がご使用になったものなんだと。これはなんとも畏れ多い。
このなんてことなさそうなテーブルに手を触れるなとかロープ張るんだったら、間違いなくこっちの椅子だろうよ。いやぁ変な汗出たわ。
よし最後にこの地ならではのものでも食べようかとなったところ、同行者がそれならばと連れて行ってもらいました。
「麺処酒処 ふる川」さんです。まだ12時前なのに麺屋にこんな行列、ラーメン二郎かよwww
裁判所の道中、全然人とすれ違わなかったのは、みんなこの店に吸収されているのではと思うほどの行列。だいたい15番目くらいで行列を待つことに。こういう時に同行者がいてくれるってのはデカいよね、1人だったら絶対目の前にあったラーメン屋行ってるもん。
その後1時間近くで無事に入店。この地の名物とやらをさっそく注文。
「ひもかわうどん」の天ぷらセットです。左上にある湯葉みてぇのが「ひもかわうどん」ね。
相老駅付近で見つけた丸子屋さんにも「ひも川」の文字が。やはりこの地の名物のようですね。
そこで調べてみたところ「うどんの街、桐生」というサイトを発見。香川県民が麺棒持って桐生に殴り込んできそうな名前のサイトです。桐生麺類商組合というところが運営しているそうで、加盟店は49店舗にも上るとか。そんな立派なんだから、もっと広報がうまくいけばいいのにね、足利の美人ってのも一緒でさ。
北関東でいったらそういうちゃんと特産と地区のイメージついてるの、水戸の納豆くらいだもんね正直。まだまだ知らない文化ってのは多いねホント。
で、この「ひもかわ」なんですが、
持ち上げると幅の広い、まるで一反木綿のような麺が。同行者がこの店の説明をするときにひたすら「一反木綿っぽい食べ物です」って言ってた意味がやっとわかったわ。一反木綿っぽい食べ物に人を並ばせるとはどういうことだとその時は思ったけど。
お味のほうですが、これが美味いんだ。うどんと違って薄っぺらいものなので、なんせ一反木綿なんで、歯ごたえを楽しむものではないんだけどスルスルと喉越しを楽しむ感じ。調子乗って吸い込もうとすると一反木綿がシュルシュルーって喉に入って来ようとするんで気をつけなきゃだけど、非常に楽しめました。周りの人もほとんどひもかわを食べてたんじゃないかな。
また、ここは天ぷらがすごく美味しいね。歳をとったからなのか、天ぷらの良さってのがわかってきた気がする。特に野菜の天ぷらね。お酒も一緒だったらさらに楽しめそうだったんだけど、この日はここからの大阪に帰る道中が長いのでお酒は断念。
でも、非常に美味しくいただきました。皆さんも桐生にお越しの際は12時前に是非。ごちそうさまでした。
そんな訳で、地名・駅名にツッコミどころはあるものの、それぞれの背景には味があり、明治期の歴史的な建物に感動を覚えることが出来、そして食の名物などもある桐生市の桐生地裁
お薦めです!
駅から歩き出したとき、ホントこの旅どうなるかと不安になったけど意外と楽しめたね。いったいどこを見ればいいんだよってなった場所一位の宇部地裁(該当ページへ)を揺るがすには及ばなかったね。