番外編9件目 うきは簡裁 〜傍聴島〜
僕の彼女を紹介します。
僕の彼女は、日本の平和のために誤って罪を犯した人に判決を下しました。
その名前は、うきは簡裁。うきは簡易裁判所。
というわけで、僕の彼女を紹介します。
改め、
うきは簡裁を紹介します。
裁判所のHPによると、うきは簡裁へは「JR久大本線筑後吉井駅から徒歩5分」とのこと。
というわけで、JR久大本線「筑後吉井」駅からスタート。
全国の裁判所データベースを作成中。ご覧になっていただける方は「僕の彼女たちを紹介します」(該当ページへ)からどうぞ。
昨年末に行った九州撮影旅行もほぼ3ヶ月経った今回で終了。最後に紹介するのは、前回までの大分県とは違ってお隣の福岡県のうきは簡易裁判所。理由は単に、日田から帰る路線上にあったんで。
日田駅を出発し筑後吉井駅までは普通列車で30分程度なのですが、その間に
「夜明」駅という素敵な駅名を発見したので、思わず車内からパシャリ。
こういう素敵な駅名はついついルーツを探りたくなるので調べてみると、かつて存在した夜明村という知名に由来するとのこと。どうして夜明村という名前がついたかというと、焼畑開墾地であったため当初は「夜焼(よやけ)」と付けられたものの「焼」を嫌い、音の似ている「夜開(よあけ)」となり、「夜明」と変わっていったとのこと。由来は今紹介した通りみたいですけど、「夜明駅で初日の出を見よう」とかいうイベントをやっていても良さそうですね。僕は行きませんが。
そんな訳で着きました「筑後吉井」駅です。隣に市の名前と同じ「うきは」駅がありますが、市の中心駅はこちらだそうです。夜明ついでに今回の「うきは市」などの平仮名知名について軽く調べますか。
平仮名やカタカナを用いた知名にはいろんな経緯があるようですが、大半は本来漢字表記が存在するものの、難読であったり、イメージアップを狙ってつけるとのこと。特に市町村合併によって誕生する事例が多いとのことで、この「うきは市」も2005年に浮羽郡吉井町と浮羽町が合併した際についた名前。なんで平仮名にしちゃったかは不明。調べていく中で「つくば市」は「筑波」と書くことで筑前・筑後などのように「ちく」と誤って読まれるのを防ぐためというのは、まぁ納得できたかな。
それでは、「つくば」の誤読を恐るきっかけの一つでもある「“筑”後吉井」駅から裁判所を目指すとしましょう。駅から5分程度ですしね、あっという間に着いちゃいます。
駅前はこんな感じです。一軒家などは建っていますが、駅前と呼ぶには寂しい感じ。市の中心駅と言っても3万人弱の市ですからね...、と市の情報を見ていたら驚きの記載が、いつもながらまだ裁判所には迎えないようです。
市区町村はそこを象徴する木花を設定しています。僕の育った東京都江東区はサザンカ、僕が今春の甲子園で一番応援している明石商業高校のある明石市はキクと設定しています。そして、このうきは市の花は、
彼岸花でした。
彼岸花といえば、Twitterで僕が定期的に貶すお薦めする神漫画「彼岸島」に非常に縁のある花なのです。いつものことですが、少し脱線します。
「彼岸島」というのは、その時の設定によって島が膨張し続け、今では恐らく四国くらいはあると思われる彼岸島を舞台に、吸血鬼を戦うという設定をいいことに作者の性癖を存分に発揮したり、小3のときに思い描いた悪い敵を具現化させるなど好き勝手描いている本格ギャグホラー漫画なのです。
そして、誰もが忘れているでしょうが、彼岸島という名前の由来は火山島である同島の地熱によって気温がほぼ変わらないため、彼岸花が一年中咲き続けていることを由来としています。
そんな訳で今回のサブタイの元ネタはもちろん『彼岸島』から。表紙は割と怖めに書かれていますが、それすらもギャグなんじゃないかという思えるお話ですので、表紙に気にせず是非楽しんでください。
それにしても、そんな彼岸花を市の花の設定にしているなんて、うきは市にも吸血鬼の魔の手が迫っている...?
話逸れちゃったので、
もう1回駅前の写真に戻りましょうか。この道を真っ直ぐ進みます。
駅舎を振り返るとこんな感じ。綺麗に整った駅舎だと思いますが、市の人口を考えると、このくらいの大きさでやむなしという感じでしょう。
写真を撮り忘れたのですが、60〜70メートル歩くと、左側にタクシー会社さんがありますので、その交差点を左に曲がります。信号とかはありません。
そんでこんな感じの道を歩きます。特に目印もありませんが、ほかに曲がる道もないので。
少し歩いて左側を見ると、線路の先に大きな工場が見えます。福岡県に本社を持つ鳥越製粉さんの工場だそうです。家庭でも作れるパンや麺類などの製粉を生業としているようです。僕は料理をしないので知りませんが「パンdeスマート」という商品が有名だそうです。
そうこうするうちにもう着いてしまいます。右側に見えてきます。
到着〜!!
綺麗な裁判所ですね、最近できたのかな。この裁判所、やたら縦に線入っているけど、これも九州の建築物に多い水戸岡さん(熊本地裁編へ)が設計したのかなと勝手に推測。
所要時間は5分弱ですかね。
地図で表すとこんな感じ。1回曲がりますけど、まぁ間違わないでしょう。
列車の関係もあり散策に時間はとれなそうなんだけど、お腹は空いた。でも、この町の雰囲気だとお昼食べるとこないよなぁと思いつつ調べてみると、食べログ3.53とかなりの高評価の麻婆豆腐を専門とする中華屋を発見。麻婆は大好物なので、その店を目指すことにしました。
「高橋」という逆に捻っているのかわからん橋を渡ってみると、その先は
筑後吉井伝統的建造物群保存地区に入りました。
新しい作りながらも、いい意味で昔を感じさせる建物群を経まして、
着きました「麻婆豆腐専門店 まぁぼや」。なんと、外まで行列が。それまでほとんど人なんて見かけなかったのに、ここには人がたくさん。甲子園に出ると町から人がいなくなる現象のように、昼時になるとみんなここに来るのかもしれません。本当に心惜しかったのですが、時間の問題もあったので泣く泣く店をあとにしました。
この「まぁぼや」は店主さんが東京の赤坂四川飯店で修行を積んで、故郷であるここ吉井町にて店をオープン。坦々麺(680円)、麻婆豆腐(600円)など比較的お手軽に名店の味を楽しめるということで非常に人気のお店なんだそうです。
そんでその後、久留米に寄って久留米ラーメン食べて、思いのほか時間があったから太宰府天満宮へ行ったりもしたんだけど、ここでは割愛。番外編はあくまで番外編なのであまり行数を割かない主義なのであります。
……
……
……
いや、単に「まぁぼや」のこと調べてたら、中華食べたくなってきちゃって集中できなくなっただけなんだけど。
そんな訳で、決して大きな都市ではないながらも、久留米や日田へ向かうにアクセスが良く、昔ながらの町づくりの一方で新しく出来た中華屋が大繁盛など新旧がうまく調和したうきは市のうきは簡裁
お薦めです!
たまにはこんな短い回があってもいいでしょ。短い滞在でしたけど、まぁまぁ楽しませてもらいました。
最後は駆け足になっちゃいましたけど、年明けから続けてきた九州撮影旅行も8軒の撮影が無事に終了。始める前はどうかと思ったけど、魅力的な町が多くて非常に楽しめました。
次回からは、ようやく今年に入ってからの撮影報告ですね。ネタのストックが急に深刻な課題に...。