220件目 日田地裁 〜傍聴ボーイズ〜
僕の彼女を紹介します。
僕の彼女は、日本の平和のために誤って罪を犯した人に判決を下しました。
その名前は、日田地裁。大分地方裁判所日田支部。
というわけで、僕の彼女を紹介します。
改め、
日田地裁を紹介します。
裁判所のHPによると、日田地裁へは「JR久大本線日田駅北徒歩15分」とのこと。
というわけで、JR各線「日田」駅からスタート。
全国の裁判所データベースを作成中。ご覧になっていただける方は「僕の彼女たちを紹介します」(該当ページへ)からどうぞ。
いやぁ、更新遅れてしまって申し訳ない。僕もまったく想定していなかったんだけど、仕事&仕事&インフルエンザで大幅な延期となってしまいました。今イケイケの文春に実は私自身が裁判とは全く無関係だからとかで追われていたということではございませんので。
ホントならね、高校野球も開幕したしもう少し原稿遅らせてもと思ったけど、さすがにそうはいかんよね。
高校野球といえば僕の地名の知識を増加させた要因の一つ。聞いたことない地名でも、○○県代表とか書かれたら、都道府県と合致するのでこれほど地名を覚えるのに適したものはないよね。
まぁ単に地理を覚えるくらいで熱心に見るならいいけど、高校選びを野球だけで決めようとしたら親御さんとしては気が気でないでしょうな。突然我が子が、野球が強いという理由だけで入学したいと言ってきた高校が宗教系だったり、宗教系だったり、宗教系だったり、宗教系だったりすると興味を剥がそうとすることに必死でしょう。...今、頭の中に4つ強豪校が浮かんだんだけどわかるかな(ヒント:東京1つ、関西3つ)。ちなみに僕が小学生のときは徳島商業とか松山商業などの商業高校が強かったので、何もわからず商業の名前がついている高校に行けば野球が上手くなると信じていました。
そんな高校野球話でスタートしたくらいですので、これから向かう日田にも有名な野球部があるのです。日田林工高校といいまして、数年前に大阪桐蔭にボッコボコにされたことも記憶に新しい高校です。野球とは関係ないですが、「進撃の巨人」を描いている諌山創さんはここ出身らしいです。
そんな日田ですが、これがまた行きにくいところにあるんだ...。大分駅を朝の7時25分に出まして、日田駅到着は10時30分。鈍行だから待ち合わせなんかもあったりはしたけど、それでもやっぱり遠い。地図で見てみると、九州のどこにいくにも中途半端に遠い場所にあるみたいです。
3時間の行程をすっ飛ばしてしまうのはもったいないので、途中の停車駅をいくつか紹介。
まずは大分駅から20分程度で着く「向之原(むかいのはる)駅」です。「原」を「はる」と読むのは九州ならではですよね。ただ開業時は「はら」読みだったのが、1922年に今の読み方に変わったんだとさ。
列車すれ違いのためにちょいと降りた駅ですが、観光スポットはそれなりにある様子。まぁまだ大分市からもそんな離れていないですからね、ベッドタウン的な役割もあるのかもしれませんね。
向之原駅から40〜50分くらい過ぎましたら「湯布院」駅に到着します。だいたいの普通列車がここで折り返します。少し時間があるようなので駅から出てみます。
別府とは異なり、こちらは駅前から観光色がぷんぷんしています。ただ、朝早いためほとんどお店が閉まっているのが残念ですが。なんとなく大分の温泉地といえば別府のイメージがありますが、僕の九州の知人やその周りの人は湯布院の方が好きとのこと。まぁ別府は温泉というより温泉観光地的な印象を持ったので、純粋に温泉にのんびりというには湯布院の方がいいのかもしれません。湯布院のことはよく知りませんが。
コインロッカーと無料の足湯が一緒になっている場所を発見。9時からオープンになっていてそれとほぼ同時に行ったのですが、満員に近い状態。でもオープン早々だったからか、お湯も少なく、しかもぬるめだったので逆に寒くなっちゃった。
どこ調べか、九州ラーメン総選挙で1位になった店らしいです。AKBのおかげで総選挙って言葉に何か親しみを持てるようになったと感じますか、それともなんだか安っぽい言葉になったと感じますか?僕は断然後者ですね。
まぁそれはそれとしてラーメンが好きな方は湯布院まで頑張って足を運んでください、と思ったら本店は福岡にあるらしい。九州だけじゃなく何故か川崎にもあるらしいので、誰か食レポをお願いします。
駅舎。大分観光することがあったら、今度はちゃんとここも楽しみたいですね。また来ることがあれば!
湯布院から日田方面に向かうのには、急に普通電車の本数が少なくなります。10時の便を逃したら16時まで普通電車はありません。飛行機でびゅーんと九州まで来ているくせに、特急列車料金は何故かケチって鈍行で進みたい私。
湯布院から2つ先の「豊後中村」駅でまたも停車。釘宮病の僕としてはつい「くじゅうぅぅぅぅぅ」と叫んでしまいたくなります。
この駅から11kmほどで「九重“夢”大吊橋」というのがあるそうです。この「“ ”」がついているのが正式名称だそうです。
この九重“夢”大吊橋は日本一高い歩行者用の橋として2006年に開通。最近ですね。大人1,800人の重さに耐えられるように設計されており、1,801人が利用すると高さ173mから水面に叩きつけられます。
当初、年間来場者を30万人と見込んでいたそうなのですが、約2年弱で来場者200万人を達成。今でも1年強で100万人の来場者を迎えているそうでして、来場者の推移から想定するに2017年の1月〜4月は1,000万人の大台に乗りそうなので是非その時期にメモリアル来場者を目指してみるというのはいかがでしょう。
列車交換駅ではなかったのですが、2階が観光物産館となっている駅舎を持つ「北山田駅」。1日の平均乗降客数は60人ほどだそうです。
そしてようやく到着いたしました、
「日田駅」です。冒頭で日田林工高校の話をしましたが、やはり林業などが盛んなんですかね、
ホームには悪ふざけとしか思えない150cm、重さ68kgの杉で作られた下駄が置いてあります。金田一なら、これに潰されて死ぬ人がいますね。
なんということでしょう、待合室は木の温もりを感じられるような作りとなっています。ビフォーアフターとかで、木に囲まれた家とかリクエストしたら出てきそうな作りです。
今のところ木の印象が強いと思っていましたが、
水郷でもあるようです。水郷の町もどこかで経験しているよなと思ったのですが、最近過去に行った町の記憶が薄れてきてしまっていて困ります。
日本遺産に認定されている「咸宜園(かんぎえん)」があるのもこの付近です。皆さんご存知ですかね?僕は正直知らなかったのですが、後で触れますのでご存知の方はその時にでも。
それではそろそろ外に出ることにします。
駅前です。なんというか高い建物は少ないですが、さすがに九大本線沿線では最も大きな都市と思えるくらい人は多いですし、建物も密集しています。
昨年3月に出来たという駅舎はとても綺麗です。
そしてその駅舎の前には、何やら木材で出来た「日田」を思わせるオブジェが。しかし「I」が足りません。何故だろうと思っていたら、JK数人組がHとTの間にそれぞれ立って、アニメ「石膏ボーイズ」の石本さんばりに何かポーズをとっています。
こんな感じで。それをお友だち達が楽しそうに写真に撮っています。なるほど、残された「I」の字は人が表現することで「日田」を完成させるわけですね。
とりあえず、今回の副題の元ネタは「石膏ボーイズ」。石本さんを見るためだけに見ています。
話を戻しましょう。せっかくだから日田の字を完成させたいけど、JKを隠し撮りする訳にはいかないし、セルフタイマーで自分で撮るなんて、周りからこのオブジェ一つでどんだけ楽しんでいるんだと見られるのも恥ずかしいし、久々に適当なアニメキャラを当てはめるとしますか。
なんだかんだ「じょしらく」のまりぃさんに戻ってきてしまうあたり、ホント王道的にいいキャラだよなぁ。原作終わってストックないけど、アニメ2期やってくんないかなぁ…。
裁判所を目指しますよ。駅出口とは反対側に裁判所があります。
駅を出たら右に進み、反対口との連絡通路を目指します。
途中、脱毛などをしてくれる場所を発見。最初は、この看板に出ている女の子はいくつなんだろう?と思って写真に撮ったんですが、今不思議なことに気づきました。四角で囲った部分を拡大しますと。
「両ワキ0円脱毛実施中!!今なら3900円」
どういうことなの…?なにが0円で、何が3900円なの、さっぱりわからん。
そんな不思議な広告を気にせず歩いていますと右に、
線路の下を潜って反対側に行くための連絡通路がありますので、そこを通っていきます。
潜った先はこんな感じ自転車がたくさん停まっているんで、ここに置いてみんな改札口へ向かうのでしょうね。
そして気になる釘宮整骨院。先ほどの「九重“夢”大吊橋」でわざわざ「くじゅううううう」とか叫ぶ必要なかったですね。
アニメとかあんま興味ない方、ちょっとお耳を塞いでいてください。
くぎゅううううううううううううううううううううう!!
なんていうか、こういうネット用語というの好きなんだよね。ルイズコピペとか、ストレートな質問キタコレですね、とか。ニコニコしながら読んじゃうんだよね、リアルに使っている人がいたら引くけど。
さて、裁判所ですが、連絡通路を抜けたそのままの向き、駅を背にして進んでいきます。
こんな感じの道を進んでいきます。車通りはほどほどですが、お店もいくつかあり、ちょうどいい具合な人の密度と感じる道です。
途中、左側に藤蔭高校の体育館があります。駅前にあった自転車の多くはここの学生のものかもしれません。藤蔭高校って、確か野球もそこそこ強かったようなと思っていたら、
平成24年の夏には県大会で準優勝しているそうです。ちなみにその時の大分県の代表校が以前触れた杵築高校(杵築地裁編へ)だというのだから、世の中狭いものです。ってか平成24年の成績をいつまでも貼ってるなよ。
と思ったら、今度は平成25年の大学入試合格実績が掲示されていました。どことは言いませんが、私の母校が書かれていたのでつい。
駅から一番遠いところに正門がありました。日田林工以外にも有名校があるとは、意外にもスポーツが盛んな土地なのかもしれませんね。
藤蔭高校を過ぎましたら右前方に日田市役所が見えてきます。なかなかこちらも綺麗な建物ですね。そんで市役所の前を通り過ぎたあたりで、
左手に検察庁を過ぎ、その先にあるのが目的地となります。
到着〜!!
所要時間は徒歩で10分強といったところでしょうかね。
地図で表すとこんな感じ。ちゃんと駅の反対側に行けたら、あとは真っ直ぐですからね、そんな難しくもないと思います。
さて、少し散策しましょうか。近くに豆田町商店街というのがあるそうで、そこが昔ながらの町並みを残しているところらしいです。昭和の町並みは前回(該当ページへ)やったばかりですが、まぁいいでしょう。前回といっても皆さんにとっては一月前ですし。
途中、気の悪いアクシデントがあったんだけど、それはさておきお目当ての
豆田町商店街に到着。この写真じゃ伝わないかもしれないけど、結構人は多くて、江戸チックな通りとなっています。このブログでいうと、長浜(該当ページへ)の町並みをややグレードダウンさせた感じでしょうか。
箸屋さんを発見。最近はこの手のお店を見つけると必ず入ってしまいます。あとは器屋さんとかね。別に家で何を作るという訳でもないんだけど、こういうところに目を向けてしまうのは独身を満喫しているというべきか、寂しさの境地と呼ぶべきか。
傘とかいろんなの売っている店。僕はさっき紹介した長浜で買った傘を使っています。骨が24本あって、普通のより折れにくいのが特徴。でも傘って電車内に置き忘れやすいので、出来るだけ安いので済ませたい気持ちもあったりする。
なにかいい匂いがすると思ったら、鰻を焼いていました。炭火でパタパタと焼いている姿を見ると、その場で食事を即決したくなります。ただ時間的にお弁当は少し重かったので、持ち運びできる鰻の入った焼きおにぎり(写真無)を購入。
この焼きおにぎり、鰻のタレをつけて焼いているので匂いが鰻の蒲焼そのもの。鼻で十分蒲焼感のあるご飯を堪能してから、中の鰻の身に到達するのでその際は喜びもあるしで、歩き回る人が鰻を堪能するには最高の一品なのでは。ごちそうさまでした。
駅で少し触れました「咸宜園」は、この商店街の少し先にあります。
咸宜園とは、江戸時代に広瀬淡窓によって創立された全寮制の私塾のこと。「咸宜」とは中国の『詩経』から取られた言葉で、「ことごとくよろし」の意味で、塾生の意志や個性を尊重する理念が込められているとのこと。入学金を納入し必要事項を記入すれば、身分を問わず誰でも平等に入塾、学ぶことが可能。全寮制と書きましたが、当時68ヶ国あった国内の中で、66ヶ国から学生が集まったらしく、80年間でここで学んだ入門者は4,800人に及んだとのこと。
いつもの悪い癖。今、原稿書くときは調べると、咸宜園すげぇ!ってなるんだけど、実際行っている最中に調べたりしないので、まぁ有名なとこなんだろうけどくらいのテンションで時間の関係もありましたが、素通りしてしまいました。どれだけの観光地をこの悪癖でスルーしてきたことか。
結構、早足で駆け抜けてしまったのでやや疲れ気味。水分補給でもするかねと自動販売機を見たら、
「日田天領水」というお水を発見。頻繁には見ないけど、確かにこの水、見たことあるはず。そうか、その日田か!と少しずつ記憶とかがリンクしていくのが楽しいんだよね。
それにしても、この旅行から帰って3ヶ月が経つけど大阪ではまだこのお水にはお目にかかれない。絶対、大阪または東京で見たことあるんだけどなぁ。伊藤園の自動販売機くらいレアだけど、必ず見つけてみせる。皆さんのご近所でこの水を見つけたら、にやり( ̄∀ ̄)としてください。
そんな訳で、なかなか僻地にはありますが、林業や水郷としての知名度は抜群で、江戸時代から私塾や町並みなどの見所も豊富な日田市の日田地裁
お薦めです!
書いているうちに調べるとどんどん楽しくなっていくんだよねぇ。多分、実際に日田の町巡っているときより、今書いている時の方が日田を満喫している気がする。それってどうなの?って気は当然しますが。
〔うきは簡裁編へ〕