番外編8件目 豊後高田家裁 〜宇佐のその日暮らし〜
僕の彼女を紹介します。
僕の彼女は、日本の平和のために誤って罪を犯した人に判決を下しました。
その名前は、豊後高田家裁。大分家庭裁判所豊後高田出張所。
というわけで、僕の彼女を紹介します。
改め、
豊後高田家裁を紹介します。
裁判所のHPによると、豊後高田家裁へは「JR日豊本線宇佐駅より大分交通バスセンター(豊後高田バス停)までバスで10分、北東徒歩15分」とのこと。
というわけで、JR日豊本線「宇佐」駅からスタート。
全国の裁判所データベースを作成中。ご覧になっていただける方は「僕の彼女たちを紹介します」(該当ページへ)からどうぞ。
誰のためでもなく、自分の中で勝手にやっているサブタイトルの作品もじり。原稿書き終わってから無理やり考えることも少なくないのですが、今回は速攻で決まりましたね。
一部の方には人気という「うーさーのその日暮らし」からです。これでこの作品のこと語れたらいいんですけど、さして好きでもないので紹介だけです。
という訳でやってきたのは、
宇佐駅です。駅名標に書かれた「USA」の方を活かしてなにかとも考えたのですが、そこは僕の力不足でした。
前回(該当ページへの杵築からは普通電車でも20分程度の距離にあります。
「ここは国東半島の始発駅」と書かれているように、国東半島の上の付け根が宇佐、下の付け根が杵築というような位置にあります。
国東半島をぐるりと回って観光したい人にはいいんでしょうね。でも、この町自体や裁判所付近に何か無いとブログ的にはおいしくないですからね、どんな旅となるか楽しみでありドキドキでもあります。
駅を出ます。
普通の民家が立ち並ぶ、なんとも普通な感じがする風景。
今回もバスを使います。だいたい5km強あるらしいので、さすがに歩いていくのはしんどい。駅を出て左前方に
このバス待合所があります。赤く囲った「豊後高田」行きのバスに乗ります。1時間に1本〜3本です。裁判所のHPには「大分交通バスセンター(豊後高田)行き」とありましたが、大分交通バスセンターという言葉は駅員さんに聞いてもわからなかったので、普通に豊後高田行きを探すべきでしょう。
バスとの接続が悪かったので、少し時間が出来てしまいました。ちょっと周りを見てみます。
駅舎です。なんか平べったい感じがするけど、少しオシャレです。神社っぽい感じするなぁと思ったら
こんなイベントポスターもありましたが、宇佐神宮というのが近くにあるそうです。今はともかく、撮影自体も年末に行っているので完全に期限切れポスターです。
なんだかなぁと思っていたのですが、その宇佐神宮は全国44,000社ある八幡宮の総本社で、岩清水八幡宮・筥崎宮(または鶴岡八幡宮)などと一緒に日本三大八幡宮と呼ばれているとのこと。神社は分かりませんが凄そうなのは伝わります。会社の先輩に福岡出身の人がいて、この宇佐神宮について聞いてみたら毎年初詣は宇佐神宮に参っているとのこと。知らなかったの俺だけなのかな。
駅近くのタクシー会社さんの広告。夢をタクシー会社で見つけるって、将来タクシー運転手になりたいって人以外難しいと思いますが、地方のタクシー会社は本当に苦しいですからね、是非存続して欲しいと思います。宇佐神宮へも宇佐駅から3km強あるみたいですから、タクシーなくなるとキツいですね。
時間も近づいてきたので待合室の中で待つことにします。
あまりにも殺風景ですので、バスまで時間のある方は近くのお散歩をお薦めします。駅内にも待合室はありますのでそちらを利用しても。ほうきは床に置いてあるわ、干してるのか靴も置いてるなど自由です。あーあれか、雨降ったときに「傘をご自由にお使いください」ってな感じで、ふと履いている靴を盗難されたときにご自由にお使いくださいってことなのかな?
お手洗いは使用不可。昔はこのバスも活気があってトイレがなきゃやってられなかったのでしょうね。
豊後高田の観光アプリがあるとのこと。下によく見る「まずは検索」ってのがありますけど、やっぱそこをちゃんと大きく書いてくれないと伝わりにくいと思いますよ。
やっぱデザインの勉強していないからといって、人に見せるものが基本を押さえていなくていい訳じゃありませんからね。先輩からお薦めされたこの本ですが、非常にいい本なので豊後高田市さんにお薦めします。
ちなみにApp Storeで「豊後高田」と検索したらちゃんとアプリが存在しました。
バスが来たので乗り込みます。僕の他にカメラをぶら下げたオジさんが乗ってきたりもしたので、行き先に何かあるのかもしれません。
10分くらい乗ったでしょうか。
終点です、「豊後高田バスターミナル」に到着しました。カメラのオジさんも一緒に降りました。
バスが来た方向とは逆のこの事務所の間みたいなとこを突っ切って行きます。「ようこそ 昭和の町」というのが気になります。ブログの初期なら「古臭いってことかな?」とか失礼なことを言ってたと思いますが、それを心の中に収めておけるようになったくらいは大人になりました。
バスターミナルを突っ切るとこんな感じ。正面に見える「駅通り商店街」を進んでいきます。ここにも「昭和の町」の記載があります。
いいですね、この古臭いいかにもな感じがする看板。やっぱこの時代を象徴するのは「ローマの休日」なんですね。平成を象徴するものが浮かばない以上、やっぱこの作品の凄さを感じます。
あげパン、鯨の立田あげ、脱脂粉乳とはまさに昭和。昭和って言っても、僕みたいな昭和後期じゃなくて中期の話ですね。
やたらとSONYと表記している電気屋さん。写真じゃわからないでしょうが、僕が小さいころでも見なかったような古いテレビが展示されています。ホントにこの時が止まったような感じです。
駐車場兼ちょっとしたイベントスペースみたいなところがありました。その日はなんか地元のアイドルなのかなんなのか女の子が一人で喋ったり歌ったりしていました。残念ながら、歌の方は...僕に学がないからでしょうね、理解できませんでした。
この駐車場に来たら右に曲がります。
曲がった先はまたも商店街継続。なかなか退屈させない道のりです。
漬物屋さん。前もどこかで書いたけど、年々漬物が好きになっていくよね。また漬物って種類いっぱいあるけど、あんま得意じゃないってのもなかったりするからいいよね。こういう旅行中に買えないのは残念です。
「出会いの里」とやらを発見。こういうとこで女性と出会うってことは、ある意味趣味嗜好が似ているってことですからね、確かにいい出会いになるかもしれません。ただ残念ながら、そもそも僕以外のお客さんに会うことがありませんでした。
この出会いの里の入口のところに
お肉屋さんがありコロッケを売っています。そして下に貼られた芸能人の写真の多さ。
筑紫哲也に村山元首相、大山のぶ代、飛猿・野村将希、千の風、保阪尚希、哀川翔、ふっくん、宗兄弟、借金ガッパのアニキ、寿一実、森口博子と早々たるメンツ。寿一実さんだけ知らなかったのですが、九州よしもとの方らしいです。
名物というメンチカツを食べながらお店のお姉さんと談笑。特に印象に残っているのは秋川雅史と哀川翔なんだって。二人ともテレビで見るよりスマートで凄くカッコよかったんだってさ。目の前の裁判キモヲタには微塵も興味がなさそうなので先を急ぎます。
商店街が途切れた感があるこの交差点に差し掛かりましたら左へ進みます。その進む先は
またも商店街です。途中途切れ途切れではありますが商店街でいうとなかなかの長さです。
手芸屋さん。小学生のときは野球少年であった傍ら、お手芸も好きだった普通さん。お裁縫やったりミシンかけたりするのが妙に好きだったんですよね。いろんな色の糸やフェルトを見るのも好きでしたね。なんだったんだろう、あの時代。
休館中だったので中は謎ですが、宝来開運館という建物。この名前からは想像もつきませんが、駄菓子屋の博物館別館だそうです。
この宝来開運館を過ぎますと、
今度は橋を渡ります。桂川という川です。季節になるとこの川で祭りごとが2つほどあるそうです。
一つは「ホーランエンヤ」。
桂川を大漁旗、万国旗などをつけた船に締め込み姿の13人の若者と踊り子などが乗り込み、下流の金毘羅宮から上流の若宮八幡宮を目指すというもの。途中、川岸から祝儀が出されると1月のクッソ寒い川に飛び込み、船から縁起物がまかれるというもの。
もう一つは「若宮八幡秋季大祭」。
日本三大裸祭りの一つで、これまた12月というクソ寒い時期に1.5トンの神輿を80人の締め込み姿の脳筋が担ぎ、川を練り歩いて対岸へ向かうんだと。その近くに重さ5トンのたいまつも用意されるという、考える方もやる方もおかしなお祭りだそうです。
川を渡り切りますと、
またも商店街の中を通ります。ホント凄いなこの町は。まぁまぁな距離ですが、ここまで何かが途切れないってのはかなり珍しいですよ。
この商店街の見所はトリックアートだそうです。店が少なくなると見るや、こうやって人を楽しませるとは相当な策士がバックについていますね。
このモノトーンのタイルに沿って右に曲がります。
学問の神と名高き菅原道真の分霊を祀っているという北野神社。ちょいちょいしっかりとした観光要素が入ってくる町で飽きませんね。
鯉が川を登っているトリックアート。上手な絵だとは思いますけど、トリックアートってなんか浮き出て見えるもののことだと思ったけど、さっきのも含めあんまその点では...と思っていたけど、
これは確かに浮き出て見えるわ。お見事。どういうセンスがあれば、こんなお上手にかけるのか不思議でなりません。
最後にチェスのアート見たら、その先にあります
この交差点を左に曲がります。ちょうど商店街としての区切り区切りが曲がるポイントなので非常に進みやすいです。ここまで来たらもう少し。
最後ちょっとした坂を登って、登った先の右側にあります。
到着〜!!
所要時間はバスで10分、徒歩で15分弱ってとこでしょうかね。
地図で表すとこんな感じ。曲がるポイントは凄く多いけどね、さっきも言ったけど商店街の境目がちょうど曲がるポイントなので、そんなに迷わずに行けるのではないでしょうか。
さて、昭和の町を沿うように裁判所への道を堪能してきましたが、どうしても気になるところがあるので最後にそこを紹介したいと思います。豊後高田バスターミナルを出て商店街に入らずにすぐに右に曲がります。
そこには昭和ロマンの蔵、昭和の夢三丁目館などがあります。
ズラリと並んだ(多分)昔の車。昭和の町を再現しようと思うのはいいですけど、昔の車をどうやって調達したのでしょうか。並々ならぬ努力を感じます。
建物の一つに入ると、そこは学校の教室が広がっていました。教室内を撮影しようと思ったのですが、教室内のピアノで親子が仲良くピアノとお歌を歌っていたのでそうっとしてあげました。何のCMか忘れましたけど「♪ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・ファ・ミ・レ・ド〜ソ・ラ・ミ・ソ・ファ・ミ・レ、(小声で)ソー・ラ・ミ・ソ・ファ・ミ・レ」っていうのを思い出しました。非常に微笑ましい光景です。
昔の看板がたくさん飾ってありました。
こういうのどこかで見覚えあるなぁと思って必死に記憶を甦させて愛媛の大洲地裁編(該当ページへ)で行った「ポコペン横丁」だと思い出しました。一昨年前の年末に行った場所でした。確かにあの時も大興奮だったわ。
何故か館内にも昔の車が置いてありました。なんで置いてあるんだろうと不思議に思いジロジロ見ていたら、乗りたいと思われたのか店員さんに「中も入れますよ」と言われてしまいました。
そっち側に開くんだという驚いたのもそこそこに、とりあえず中へ。でも、自慢じゃないけど僕ちゃん背が大きいので狭くて狭くて仕方なかったです。とりあえず車内でハンドル握って「ぶ〜ん」とだけ言って外に出ました。
射的場があり、さっき教室でピアノを弾いていた親子にまたもご対面。
なんでだか、さっきの肉屋みたいな食事できるところだと店員さんと話すのはなんとも思わない、というかたまにいる同行者にはその話しかけスキルに呆れられるのに、こういう娯楽がメインのところで店員さんとお話できないんだよねぇ。これが、こんだけ旅ロケしているのに旅番組のオファーが来ない理由の一つだな。
旅番組なら、「それじゃあ、ちょっとやってみようかな」なんて言って、ナレーターの沢城みゆきさんに「普通さんもさっそく射的に挑戦」なんて素敵な声で言ってもらってさ、5発中4発外して「あれ、結構難しいなぁ」とか言ってるとお店の人にアドバイスもらって最後にヒットして大喜び、そんでいりもしねぇお菓子をもらう、みたいなのが一セットだもんね。今回も、お兄さんもいかがですか?って気効かせて言ってくれたのに、「いや、いいっす」ってすたこらさっさと逃げちゃったもんな。謎だ、俺の対人力。
ロボットが展示されていたり、懐かしの駄菓子が置いてあったり。前回ちょろっと話したポンポン菓子もあったりしたのですが、僕が一番興味惹かれたのが、
こちら「クッピーラムネ」。知ってる人いるかなぁ、俺は子どもの頃は知らなかったんだけど、数年前とかに復刻されてたりしたんだよね。そしてなにより大学の部活のときに、このクッピーラムネのTシャツを着て練習している奴がいて、気になっててしょうがなかったんだよね。
そんなクッピーさんはともかく、この駄菓子屋に地元の子と思しきのが小銭を手にわーわーやっている姿を見て、いつの時期も子どもってのは駄菓子に夢中だよなと心休まる気持ちになり、一方で俺はどこで道を踏み外したのだろうと寂しくなったりしながら、この町とお別れしました。
そんな訳で、日本でも有数の有名な神社が近くにあり、その雰囲気を壊さない祭りの伝統や昭和の町作りなどふとした時に来たくなるような豊後高田市の豊後高田家裁
お薦めです!!
別府の街探訪が面白かったのはある程度予想していたけど、この町がこんな楽しいと思わなかった。大分に来る機会があれば、必ず寄りたくなる町になっちゃった気がします。
ちなみに冒頭の方で紹介したスマホアプリ、しっかり私のiPhoneちゃんにDLしております。
〔日田地裁編へ〕
- 作者:Robin Williams
- 発売日: 2008/11/19
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