番外編13件目 むつ家裁 〜佐井村ですが〜

僕の彼女を紹介します 僕の彼女は、日本の平和のために誤って罪を犯した人に判決を下しました。 その名前は、むつ家裁青森家庭裁判所むつ出張所。 というわけで、僕の彼女を紹介します
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  • 発売日: 2010/04/21
  • メディア: DVD
改め、 むつ家裁を紹介します。 裁判所のHPによると、むつ家裁へは下北駅から徒歩約15分」とのこと。 というわけで、JR大湊線「下北」駅からスタート。 全国の裁判所データベースを作成中。ご覧になっていただける方は「僕の彼女たちを紹介します」該当ページへ)からどうぞ。 青森県討伐2日目です。 初日は、弘前鰺ヶ沢五所川原と3軒回りましたが、本日はむつ家裁1軒だけの撮影の予定です。そこしか行けないほど遠いって訳ではなく(まぁ遠いは遠いんですけど...)、単に観光に半日以上費やしてしまって。 まずは、下記のまとめ記事をご覧下さい。 >> 「青森の1600円のウニ丼をごらんください」(お料理速報) << この中にある、ぬいどう食堂ウニ丼に心惹かれてしまい、 食べに行くことを決意。しかし記事中にもあるように、場所が遠い遠い 写真上部の赤丸が目的地のぬいどう食堂。中央下にある赤丸が初日に宿泊した青森市。そこから出ている黒い線は電車なんだけど、ぬいどう食堂には遠く及ばず。レンタカーを借りることも検討したんだけど、いろいろ調べているうちに こんな感じで青森港からフェリーで行けることが判明。こっちの方がいろいろと面白そうだし、意外とお金もかからなそうということで決定したのであります。 そんな訳で今回は先に観光の話からしてから、裁判所の話に移ります。あくまで地裁以外は番外編ですから、こんな扱いでも仕方ないね。 青森駅から徒歩7分ほどで着くフェリーターミナル。以前、青森地裁該当ページへ)を紹介したときもちょろっと立ち寄ったことがある場所です。   八甲田丸や海上保安庁の船が停泊しています。人によって好みはあるでしょうが、同じ大きな乗り物といっても飛行機より僕は船の方が好きです。なんで浮かんでいられるんだろうという率直な疑問と、この大きな沈まないだろうという安心感があるんで。 フェリーターミナルの2階から撮ったフェリーと青森の町。ここだけ見たら、横浜に見えなくもない...?いやぁ嘘です、嘘です!横浜の方々炎上だけはやめてください。 チケットを購入。青森から佐井港まで3,560円約2時間半の旅でございます。 フェリーは出港の10分前くらいに港に着きます。   乗るフェリーは小さめ。座席の等数もなく、どこでも好きな席に座ることができます。 出港してしばらくすると、前に備え付けられている世界の亀山モデルのテレビから 江利塚たまみというブスな絵の人と痛散湯の広告塔である生島ヒロシがこれから向かう下北半島の魅力を教えてくれました江利塚たまみさんは画像検索してみたら普通にお綺麗な女性でした。 それにしても、この番組でも生島さんは下北半島に行ったことがないのがモロ分かりな棒演技だったんですけど、この人ラジオ聞いても正直そんな上手くないよね。幼いころからこの人のポジションについては結構懐疑的で、母親からこの子どうして生島さんに厳しいこと言うのかしらと頭を傾げられていたことを思い出します。 番組も終わって窓から外を覗くのですが、当然ながら見えるのはずっと海、という訳でも実はないのです。 津軽半島下北半島に挟まれた区間を過ぎるのと、何度か停泊地点があるので、右側に座っていると割と長いこと陸を見ていることができます。 ただ、そのせいもあるのか、それともそもそもなのか結構揺れます。お手洗いにと立ち上がると手すり伝いじゃないのと危なくて進めないくらいには揺れます。 さて、目的地まであと30分くらいというところで、改めて食堂の位置をスマホで確認します。と、ここで重大なミスが発覚。 食堂の最寄りは手前の港だ...。 まさかのチケット購入間違い。佐井港までのチケットを手に入れたのですが、ぬいどう食堂に行くには1つ前の福浦港が最寄り。まだ福浦港には到着していなかったので、着いたら事情を説明しようと思ったのですが、どうやら福浦港へのチケットを買った人がいない場合はフェリーは完全にスルーしてしまう様子。俺のウニ丼がぁ...(T_T) でも、きっとまだ交通手段はあるはず。着いたら猛ダッシュで向かえばいいと前向きになっていたところ、急にフェリーがスピードダウン。   下北半島の名所の一つ不思議な形の断崖が続く仏ヶ浦に差し掛かりました。非常に長い期間の波を受け形成されたもので、紀行家の大町桂月さんはこの仏ヶ浦のことを「神のわざ 鬼の手つくり仏宇陀 人の世ならぬ処なりけり」という和歌を残して表現しました。 その歌にも納得。一つとして同じ模様がなく削られた岸壁。それは到底人の手によって表現できるものでなく、人ならざるもの、神または鬼によって作られたのではないかと圧倒されるものばかり。船がゆっくり進むのはその景観を楽しむためでしょうが、この作り出された驚異さに恐れ慄く時間を与えられているようで、凄まじい経験をした気になります。 と浸ってみようとも思ったのですが、 船揺れすぎ... 私、乗り物酔いとか普段しないのですが、この航海中2回ほど我慢できずにトイレに駆け込みました。今でも思い出したくないくらい辛かった...。 なんやかんやで佐井港のフェリーターミナルに到着。おえっ。 到着するなり、たった今まで吐きそうで真っ青になっていた仏ヶ浦周辺を周遊するフェリーの勧誘を受けるものの、社会人としてできる限りの笑顔を見せながら全力で拒否。果たして本当に笑えていたかどうかは自信ありませんが。 ぬいどう食堂に向かうにはバスなどは無いようなので、タクシーを拾おうとターミナル前をうろつくも来る気配なし。ターミナルの人に聞いたら、呼ばなきゃ来てくれないらしい。20分近くは来ないと言われてしまったので、辺りを散策。 ひじきを干しているお婆さん。一瞬であろうとも、胸毛かな?と思ってしまった僕をお許しください。 最近、出店ペースをさらに上げているセブンイレブンならぬ「なな・いち・まる」。最近はコンビニにも普通に売っていたりもする野菜ですが、恐らくそれとは比べ物にならないであろう地元の良質な野菜を売っておられました。 なんとかタクシーに乗って、いざ食堂へ。 結構遠いけど、帰りは最悪歩きでもいいかなと思ったら、道中ニホンザルに何匹も遭遇、車に轢かれたタヌキがいて、運転手さんによるとカモシカも出ると聞き、徒歩での帰りは断念。念のためクレジットカードを使えるか聞いてみたら、「なんのこと?」と返されてしまったので、「いえ、なんでもありません」と引き下がり、往復タクシーという無駄出費。最近、ポイント目当てでカードばかりで支払いをして現金を持たない人が増えているとのことでしたが、この日ばかりは現金を持ってきていて本当に良かった...。 そんな訳で、ようやくぬいどう食堂に到着。味があるという一言では済まされない外観のお店に入って早々、店員さんから一言。 「ウニ丼、もう終わってますけどいいですか〜?」 ち〜ん。 どうやら僕の2組前の方でウニ丼の提供は終わってしまったとのこと。フェリーの間違えが無ければ...。 こんな立地ですので、ウニ丼無いならじゃあいいですわともいかず、渋々入店。それにしてもやはり人気店、意気消沈の僕のあとにも続々とウニ丼を頼もうとするお客さんがやってきては消沈するという凄い画が見れました。 しばらくして僕の目の前に運ばれてきたのは「ぬいどう定食」。左上に少しですがウニが盛られた海鮮の定食です。で、そのウニですが、 やっぱ美味しいwww これが丼に大量に盛られる姿を想像するだけで絶頂してしまいそうです。まだまだ旅人して甘かったと自省するとともに、ギリギリでウニ丼を注文することが出来「やべぇ、マジやべぇ」としか言わない若いカポーに本気でイラつきながら、僕の初ぬいどうデビューは終わりを告げました。ご馳走様でした。 その後しばらく節制を余儀なくされることになりましたが、帰りのタクシーを手配。これまた時間がかかるということで、辺りを散歩。 本来降りなければならなかった福浦港のフェリーターミナル。ここで降りれば、ぬいどうまで徒歩5分足らずで着けます。ほとんど降りる人もいないそうなのですが、荷物の運搬などでフェリーが停ることがあるそうです。   とても裁判ブログとは思えない写真です。まぁ実際、寄り道中なのですが。 佐井村立福浦小学校・中学校を発見。失礼ながら「村立」って言葉を始めて拝見いたしました。小中学校が一緒なことはあまり気にしないです。 裁判界の変態であっても、さすがに小学校の敷地をうろつく類の変態にはなりたくないので立ち去ろうとしたのですが、電信柱に何か「注意」と書かれた張り紙を発見。なんだ、こんな長閑な村でも変質者でも出るのかなと思って近づいてみたら、   いやいや、危ないよ。注意で人を引きつけておいて、上からガラスでぐさーっていうトラップでしょこれ。紐とかで立ち入り禁止とかにしてくれないと。本気でゾッとしたわ。 その後、無事にタクシーに乗ることが出来(値段とかは聞くな!)、佐井港のフェリーターミナルに到着。お次はバスで裁判所の最寄りまで向かうのですが、当然ながらバスの本数も少なく時間も余っているんで、可能な限りバスの運賃を下げようとバスの進行方向にひたすら散歩 TOSHIBAの寮があって、本気で驚いた。古い漫画とかによくある、悪い人が網走に左遷されるみたいなギャグのような扱いで、佐井村への異動が使われていないことを心から願います。 結局、4km近くは距離稼げたんかな、原田バス停でバスを待ちます。往復タクシー使った男の抵抗として、80円くらいの節約に見事成功しました。 そんでその後、マグロなどで有名な大間などを通るバスに2時間ほど乗車して、ここからようやく裁判所に向かうお話ができるわけであります。いやぁ長かったね。長かったけど、結局すごい労力かけた割にも何もなされなかった気がするけど、ぬいどう食堂へのアクセスの説明が出来ただけでも良しとしよう。まぁ普通にレンタカーを使ったほうがいいとは思います。 さてようやく本題の裁判所です。前置きが長い時はだいたい大したお話はできませんが、今回はどうでしょうか。 着きました下北駅ですが、ここは本州最北に位置します。終点駅は隣の大湊駅ですが、緯度でいうとこの下北駅が最北とのこと。前回の五所川原地裁該当ページへ)の寄り道で津軽中里駅に行きましたが、あちらは日本最北の私鉄駅で、この下北駅は正真正銘の最北駅です。 名所の一番下に先ほど苦しめられた仏ヶ浦の文字が。詳しくはわかりませんが、多分海からの眺めがいいのであって、陸から行ってもあの荘厳な風景は拝めないと思いますので、フェリーでの訪問をお薦めします。そして酔えばいいと思うよ。 駅舎がすごく綺麗。そんな電車もないでしょうけど、恐らく冬になると雪も激しい地域でしょう。こういう温かみのある駅舎なら早くから待っていようとも思えます。 駅から出ました。もう陽がだいぶ傾いています。ホントにこの1日とはなんだったのか...。駅前の道をに進んでいきます。 結構、車通りも多いし、自転車を走らせている学生なんかも多いですし、町並みは結構立派。これは正直、訪れた人が皆驚くのではないでしょうか。   これだけ栄えていれば布施明だってディナーショーもやりますわ。是非、佐井村経由でここまで来て欲しい 焼肉屋さんなんだけど、ワインダイニングとも書かれているお洒落な焼肉屋さん。明らかにこの町を掘り下げたほうがいろいろと面白い発見がありそうなのに、フェリー乗って何も成し遂げられなかった話に重きを置くこのブログの価値観が全くわかりません。   道路を挟んで、ヤマダ電機と恐らく地元の家電屋さんであろう上路電器が並んでいます。恐らく品揃えで勝てることは無いと思うんですけど、それでも上路電器さんの駐車場がそれなりに入っているというのは何か心温まるというのか、ヤマダがアレなのか。   マクドナルドがあったりもする大きな交差点に曲がります。曲がった先の道を見ていただいてもわかると思いますが、お店が多く連なっておりとても賑やかです。駅周辺ってだけでいったら、県内で青森に次いでくらいの充実度なんじゃないですか、マジで。弘前と八戸は駅から離れたところが栄えているという事情もありますが。 上路電器さんの挑戦はまだまだ続く、ケーズデンキまでありました。こんなに電気屋が密集するなんて、このむつ市ってのはよっぽど大きな市場なのでしょうか。 宅建設事務所に書かれた「水道どうでしょう」という看板。いいじゃん。ギャグにもなりつつ、広告にもなっているという秀逸なものです。僕の副題のパロの100倍センスがあります そんな今回の副題の元ネタは「坂本ですが」から。人がのし上がるためには、踏み台が必要だ。むつが反映するために俺という踏み台が必要なのであれば、喜んでなろうじゃないか。 栄えている町がある一方で、行き先表示から消えた町があることに現代社会の恐ろしさを感じつつも目的地に到着です。左側に見えます。 到着〜!! 所要時間は15分弱でしょうかね。 地図で表すとこんな感じ。皆さんもご自身の媒体で地図を見ていただいたら、その最北加減にまず驚くでしょうが、詳細に見ていくと店の多さにさらに驚くことになるかと思います。 ということで、今後東京の下北沢駅のことを下北と略することを禁じます!まさしく下北という名称で、こんな立派な町があるんですから。今後、飲み会とかで下北集合な、とか言われたら、わざと15分くらい遅刻して 「もう着いているんだけど、お前らまだかよ〜」と上記写真を送り、正式名称の正しさを広めることにお役立てください。この写真を保存し、二次活用することを許します。 そんな訳で、最北と押し出しているだけでなく、そこに人を呼ぶための立派な理由、町づくりがあった。話題性だけでなく、その内実をしっかりさせている素敵なむつ市にあるむつ家裁 お薦めです! ぬいどうリベンジは正直ないだろうな。でも、あんなアクセス最悪のところでも、相当人が来ていたから、やっぱ味は本物なんだろうなぁ。皆さんもホントのウニを試してみたければ、無駄足の可能性を考慮しつつ是非。 〔十和田地裁編へ〕