番外編15件目 大野簡裁 〜裁判所より愛を込めて〜
僕の彼女を紹介します。
僕の彼女は、日本の平和のために誤って罪を犯した人に判決を下しました。
その名前は、大野簡裁。大野簡易裁判所。
というわけで、僕の彼女を紹介します。
改め、
大野簡裁を紹介します。
裁判所のHPには、大野簡裁への行き方記載はありません。
というわけで、JR越美北線「越前大野」駅からスタート。
全国の裁判所データベースを作成中。ご覧になっていただける方は「僕の彼女たちを紹介します」(該当ページへ)からどうぞ。
テレビをほとんど見ない僕でも少し知ってる、とんねるずの「○○を買う」というコーナー。実際テレビでなくて、つべで見るだけですが。大学時代、後輩に何も告げずに東京駅へ呼び出して、静岡県の夏の高校野球予選を一緒に見に行かせる嫌がらせとかが好きな僕にはかなり好きなコーナーなんですよね。
とある日会社にて、メガネの買い替えを検討している後輩がいたので、そこでピンと来た聡明な僕は、何も言わずにその後輩をレンタカーに拉致っていざ福井県へ。何度かブログでも触れています、メガネの聖地である鯖江市へ強制連行。まぁまぁいいお値段のするお店でその後輩にメガネを買わせて普通氏ご満悦。まぁ鯖江に連行するためのレンタカー代と多少の食費は出してあげたのがまぁまぁ痛かったのですが、企画を成立させるためには多少の犠牲はつきもの。
で、どんな理由であれ遠出することには成功したので、どうにか裁判所の撮影をしたい、それにはこの後輩が邪魔だということで、とっとと後輩を鯖江から帰らせて、私は裁判所の撮影に向かったのであります。
と、ここに越前大野にいたるまでの経緯を書かないと、あれどうして俺、いきなり福井にまで撮影行ったんだっけ?と忘れていたので、その記憶復活にお付き合い頂きました。ありがとうございます。
そんな理由で越前大野でございます。福井駅から出ております越美北線というのに乗って1時間ほどとアクセスは比較的容易ですが、電車の本数が1日9本とやや予定を組むのに難儀な場所かと思います。
越美北線の中で中心的な駅だからなのか、改札内に見るところは多いのです。
「ようこそ結の故郷へ」と書かれています。普通思いますよね、「結って誰だ?」と。
そうすると意外とこれ調べるのが難しくて、ググっても「結の花まつり」「結ステーション」「結マップ」「平沢唯」などと名前のついたイベントやら場所はヒットするのですが...。
駅構内には「結ばあちゃん」とやらがいたんで、この婆さんのことだと普通思いますよね。俺が知らないだけで、きっといつかの大河ドラマの主役かなんかなんだろうと。
そしたら全然違って、
人や時、地域を「結ぶ」土地でありたいという思いから「結」と呼んでるんだって。それはデカデカとアピールしてくれないと、外から来た人はなかなか気付かないって...。
まぁでも、俺と裁判所を結びつけてくれるのだろうと意気揚々と駅を出ました。
するとこれがヒドい大雨でね。俺と大野簡裁が結びつくにはなかなか大きな壁があるみたいです。
駅前を左右に通ってみる道を右に進んでいきます。
駅出て最初に気づくのがこの清水広場。飲める水として親しまれているようです。水が美味しい地域ってどういう特徴があるのかな?
越前大野城を目指していけばだいたい大丈夫です。1,800mか、結構あるな...。ってかなんで福井県の裁判所は案内が書いていないんだろう。まぁ俺のブログの相対的評価が上がると思えば別に構いませんが。
振り返って駅舎を見てみます。凄くカッコいいです。このブログの最終回を迎えるときには、裁判所の最寄り駅限定一番かっこいい駅舎大会を是非やりたいです。
こんな感じの道を歩いて行きます。
最近妙に出会う機会が多い写真屋さん。僕がお世話になるのはいつのことなのでしょうか。
若狭牛というのを扱う精肉店。若狭牛ぐらいだと、聞いたことあるような無いようなくらいの思いしか抱かない肉知識です。
これもたまに出会う「火薬店」。「火薬店」ってググったら、追加の検索ワードで「求人」って出たので調べたら、ここじゃない火薬店さんが転職サイトに求人出してた。仕事内容とか意外と面白そうと思ったけど、危険も伴うだろうし大変なんだろうなぁ...。俺みたいに営業行ってきま〜すって言って一日中大阪環状線を何周もグルグルするだけの仕事してた方が楽だお。
こういう旅館も風情がありますなぁ。ただ、完全に個人の好みだけど、駅舎とかは和風造りのものが好きなくせに、宿泊施設は洋風なホテルが好きなんだよね。ホント俺に振り回される人は大変だ。
高宮写真館がこちらにも、と思ったらここは旧店舗のようですね。別の場所に新店舗構えるなんて、写真屋って儲かるのかな。32歳の使えない裁判所狂なんかいりませんかね。
急に道が開けてきました。開けてきたら、意外と見るとこ少なくてすいすい進んでいきます。まぁ今までの写真屋や火薬店が見るとこなのかと聞かれると微妙ですが。
結楽座というお土産やらちょっとしたお店が連なっているところ。あくまでも「結」で押していくことはよくわかりました。
裁判所への道から外れれば戦国時代に有名な朝倉義景の墓所があるようです。大学受験は日本史選択だったくせに、戦国時代にあまり興味が湧かなかった普通氏、朝倉スルーでいきます。
結楽座あたりからさらに開けてくるのでわかりやすいと思いますが、「めいりん南」交差点を右に曲がります。
そんで見えてきたこやつが目的地です。なので正面に回って、
到着〜!!
所要時間は15分強ですかね。町並みは綺麗なので楽しくあるくことが出来ると思います。
地図であらわすとこんな感じ。最後の曲がるとこだけちゃんと気をつけてくれれば。
裁判所に向けては越前大野城を一つ目安としていたので、せっかくなのでそのお城を目指してみることにします。
裁判所を真っ直ぐ突っ切るとこの登り口に到達します。逆に考えると越前大野城を目指す人の大半が裁判所の前を通るということなので、そんな立地に恵まれた裁判所あっていいのかという気持ちになります。室蘭あたりと地裁と簡裁の立場入れ替えるのはどうだろう。
登ってる途中の景色を見て、やっぱここは地裁じゃなくて簡裁の地域だなと思ったり、綺麗さに心奪われたり。
越前大野城に到着。入口に20分って書いてあったけど、成人男性なら15分くらいでしょうかね。ただ結構坂はキツかったのでご年配の方には厳しい道のりかもしれません。
天守閣を見るより、上からの景色を見るのが好きな僕。さっきは旅館よりホテルがとか抜かしていましたが、この景色に例えばだけどデカデカと東横インと書かれていたら萎えると思うから、やっぱ町づくりは利便性だけではいきませんね。
さて、大野の観光はこの程度。実はそれ以上に時間をかけたのが、
越美北線の終点になります九頭竜湖駅です。この駅に何をしに行ったかというと、
……
……
……
……
ノープラン!!
今、iPhoneにGPSでの位置登録で駅を奪い合うアプリを入れていて、電車に乗ると終点まで行きたくなってるブームと、九頭竜湖って名前がカッコイイし、まぁあときっと湖でもあるんだろうよということで決断。
ちなみに福井駅から越前大野までは1日9本の電車がありますが、越前大野止まりの電車も多いため、そこから九頭竜湖駅まで行くのは4本のみ。この日も九頭竜湖駅に着いたはいいものの4時間ここで過ごさなきゃいけません。
ちょっとウッド調の活かした駅舎だからって4時間はさすがに過ごせません。これはこれでいい造りだから本とか読んで時間を潰したい気持ちはあるけれども。
駅から出てみます。
ふれあい会館という名のお土産屋やら観光案内所があります。
ここじゃ時間を潰せんと駅から左に進んだら驚くものを目にします。
バカデカい恐竜の模型です。でけぇよマジで。子どもがギャン泣きしています。
福井県って恐竜博物館があったり、恐竜を観光のネタとしてプッシュしているんだよね。福井駅前にも大きな恐竜の像があるし。まぁつい15年ほど前まで石器で飯食ってるくらい未開の地だったし、恐竜も普通にその辺歩いていたし仕方ないね。
と軽く福井をディスっていたら、また子どものギャン泣きが。いい加減慣れろよとそちらの方を向いてみたら、
うわっ、動いた!!これは子どもには恐いよ、画像じゃわからんだろうけど、この恐竜すごい雄叫びもあげているし。
恐竜に触れられないように柵ついているけど、悪さしてるガキをぴょ〜んって柵の中に放り投げたりしたら絶対トラウマになるよな。まぁそんなことしたら、僕自身が警察に怒られてトラウマになること必至ですが。
駅前はちょっとした広場になっていて、軽食をとれたり、恐竜に大泣きしちゃった子どもをあやすスペースとして使うことができます。休日だけかわかりませんが屋台などもあり、駅舎の隣の建物はご当地物産販売所になっていたりします。
そんな中買ったのは、イワナ(?)と、宮原とみえさんが作った舞茸弁当。しっかり食べて気力十分です。
気力を充実させ向かうのは九頭竜湖です。バスとかあるのかは知りませんが、5km程度なので行けるとこまで行ってみます。
また、後で地図で見て驚いたのですが、この標識の通りこの通り沿いに行くと岐阜県の高山や郡上という地域に行くということ。で、皆さん暇な方は実際に地図で見て欲しいのですが、この九頭竜湖駅から九頭竜湖方面へ進んでいくと20km弱で確かに岐阜県に入って行くのですが、そこに一本得体の知れない路線が走っているんですよ。
岐阜の美濃太田駅というところから、どことも連絡せず約70kmを走るJRでもない路線。やっぱ岐阜ってデカい割に人に知られている地域って少ないから、こういう超がつくほどのローカルな路線ってあるんだろうけど、言っても僕だってまぁまぁ旅しているはずなのに今日まで知らなかったのが衝撃で...。まぁ、その路線の途中にも家庭裁判所があるようなので、いつか行くこともあるのやもしれませんがね。
歩き始めて早々に、歩行者用スペースが極端に狭くなり前途多難感がありますが、山自体はモヤがかかっているのが見えるように適度に雨が降っていたりなどで、7月にしては歩きやすい感じ。ってか、7月のネタようやく消化してるのかよ...。
一気に20分くらいの行程を飛ばしますが、鷲ダムに到着。大分の竹田地裁(該当ページへ)のときに少しダムに触れた記憶があるのですが、実際にダムを目の前にするのはこのブログでは始めてではないでしょうか。
個人的に考えてもダムなんて相当昔です。ほんと小さいころに親とどこかのダムを見に行く機会があって、そのとき結構な上から下に叩きつけられる水を見たときに恐くなって、親の手を取って「恐い…」と言ったら、それが知らないオジさんの手で、その一瞬でこの得体の知れない恐い場所で置いてかれた!と不安になってぐずっちゃったのはなんとなく覚えています。そんな記憶がある奴が、恐竜のいる柵の中に子どもをぶん投げたいとかいうんですから、凶悪事件とかで近所の人が「昔は、いい子だったのに…」というのが全くあてにならないというのがよくわかりましたね。
こんなアングルからも撮ってみます。これを見て、007を想起した人も少なくないはず。
という訳で今回のサブタイの元ネタは007シリーズ「ロシアより愛を込めて」です。え、そのダムのシーンがあるのって「ゴールデン・アイ」じゃなかったっけ?というまっとうなツッコミは結構です。「ゴールデン・アイ」だとうまくパロれる感じがしなかったので、次に有名な気がする作品名挙げただけなんで。
ちなみにこちらが、その「ゴールデン・アイ」の中で、ジェームス・ボンドが飛んだベルザスカ・ダムだそうです。なんだろう、コケや森林の緑なんて世界共通のはずなのに、鷲ダムがえらい和風な日本的なものに見えたのは私だけでしょうか。
さて、テンション上がって007のテーマ曲に合わせて、ジェームズ・ボンドごっこを部屋でやり終えたところでラストに向かっていきますよ。
まぁ結局、こんな感じで自然を存分に感じる景色は堪能できたのですが、肝心の九頭竜湖へは大雨が降ってきたことによる雨宿りの中断などもあり、タイムアップで到達できずでした。
紅葉の季節はこんな景色が拝めるようで、秋に行っていればきっとアクセス数爆増だったのに関わらず、相変わらず間が悪い。紅葉シーズンは10月下旬から11月中旬のようなので、この記事を見た人は必ず全員行って、ブログのコメント欄を盛り上げてくださいね。
結局時間が気になって駅まで戻ってきたものの、まだ少し時間があるとウロウロしていると、
和泉郷土資料館というのもを発見。また恐竜か...と思いつつもとりあえず入館。
外観とは違って、中は結構しっかりしています。いい加減、僕の撮影技術もどうにかなってほしいですが。
ティラノザウルスの頭の模型とかは見てて誰もが興奮するところだと思いますが、最も僕の心を揺り動かしたのはこれですね。
「和泉地区のどこで見つかったかわからない化石」。これを見せられて、俺らはどういうリアクションをとったらいいんだろうという困る感じが良かったですね。
そんな感じで九頭竜湖駅周辺の探索は終了。やっぱ盲腸路線の端っこは、わざわざ残しているだけあって、何かしらあるね。これはさっき紹介した岐阜県の盲腸路線も乗ってみんといかんな。
という訳で、人や地域の「結」びつきによって、裁判所が不要であるという町になればより素敵だなぁと思う大野市の大野簡裁
お薦めです!
福井出張は今回1件だけ。次回からはまた遠くに飛びますよ。
ネタも溜め込んだので、出来るだけ早く書かないと...。
ロシアより愛をこめて (デジタルリマスター・バージョン) [DVD]
- 発売日: 2007/08/25
- メディア: DVD