好きなことの話

皆さんは僕のこと裁判狂と思っているかもしれませんが、裁判以外にだって好きなことはちゃんとあります。 ちょっと今回はいい機会があったので、裁判所の紹介をする前に、ちょっと自分の話をしたいと思います。 そりゃ撮影旅行の計画を立てるのは楽しいですし、町を歩いて何か見つけたりするのは好きですよ。でも、僕の人生そればっかりと思われたくありません。そうですね、僕の中での裁判所の好き度合いなんてものはね、せいぜい 3番目くらいなもんですよ。それでも十分高いが。 まず一番好きなものとしてパッと浮かぶのが高校野球ですね。ブログの中でもたまにネタにしますが。春と夏の甲子園の時期は頑張る高校球児にパワーを吸い取られて、ブログの更新が遅れるなんてこともしばしば。 正直、高校野球芸人のせいでか最近の甲子園メチャ混みになって迷惑ですよね。 甲子園のチケット並びに関しては、後輩とか人に任せたりせず必ず自分が並びます。しかも後輩よりも早く。 周りの人からは、後輩に任せたら?なんてこともよく言われますが、例えばその後輩が寝坊とかして取れなかった場合、後輩を怒ることなどは出来ますが結局は試合が見れないという事態からは逃れられないので、そこは責任持って僕が並ぶのです。徹夜は個人的に好きでないのでしませんが、超早起きして始発前に歩いて甲子園に向かうことくらいは余裕です。 やっぱこの綺麗なグランドを見ると心が落ち着きますし、逆になんか学生時代の熱い気持ちが蘇ったり。3月に始まる選抜高校野球早実の清宮くんも出場しますし、チケット取得に苦労しそうですが、なんとかゲットしてやりたいと思っております。 そして、その次に好きなものが食べ物ですで。特に、その地方感が溢れる食べ物。もちろん無条件で美味しいものは文句ないですよ。でもこういう旅をしていると、その地の名産品とか、これを使ってちょっと地域そのものを前に出していきたいという気概を感じるものを好きになりやすい。 その点を踏まえると、特に好きなのが 駅弁なんですよ。 その駅・地区にちなんだ具材を中に入れ、冷めても美味しく食べられる調理の工夫、旅のテンションも相まって非常に好きな食べ物の一つです。 そしてその全国の駅弁が一堂に会するビッグイベントがあるのです。それが、 新宿京王百貨店で開かれる「元祖有名駅弁と全国うまいもの大会」なのです。 年始の恒例となりつつあるこの行事は今年でなんと52回目。期間中、軽く億は売り上げるというこのイベントに大阪にいる今でも毎年のように私は参加しているのです。 こんな特別チラシも作られます。しかもここに掲載されない駅弁も多数ありますので、実際の種類は数え切れないほど。 今年も参戦しようと予定を組んでいたのですが、このためだけに東京行くのも旅費がバカになりません。例えるなら、裁判所の撮影のためだけに旅程を組むようなアホな行為です(あれ?)。 どうせなら、何かしら裁判所要素をくっつけなきゃもったいないと思いつつも、関東地区の地方裁判所はもう全て撮影済み。なら駅弁への参戦をした後に、そこから遠出でもするか。遠出するにはエネルギー源の食料が必須だよな...。 ということで、 その日は駅弁だけを食べて、裁判所の撮影をしに行こう!という企画を緊急決定。 朝、東京に行って駅弁を食べる。昼、駅弁を食べながらどこかの裁判所に行く。夜、その日の締めに駅弁を食べる。32歳じゃないと思い浮かばない完璧過ぎる計画です。 地方裁判所の目的地は石川県の金沢地裁にしましょうか。北信越地区で唯一残している場所ですし、大阪の人間にとっては縁遠い北陸新幹線に乗れるいい機会です。そんで、その途中どこかで簡易か家庭裁判所の1軒もおまけで回れれば、いい週末の過ごし方になるな、と。 駅弁友だちで、このブログの読者でもありますカントナを呼び寄せて、いざ新宿京王百貨店へ! 会場は例年にない混雑。開場と同時に入ったのに、お目当ての輸送駅弁コーナーは誇張でもなく数百人レベルの列が。混みすぎてて写真を撮ることもできない。 「これはこれで乙なものでござるよ、カントナ殿」「そうじゃな、一方で新参者どもに我らの余裕を見せつけるいい機会と捉えることもできようぞ、普通殿」という駅弁ヲタの余裕を見せながら、列に並び輸送駅弁を買い、実演コーナーでも商品を無事に1人2つずつ調達。 それでは実食です。 >> 普通実食「摩周の豚丼ミックス」釧網本線摩周駅   r(-◎ω◎-) むほぉぉぉ、蓋を空けただけで焼いた肉の香りと香ばしいタレが鼻を襲いかかってきますぞ。二種類の豚はそれぞれ違う部位を使っているようだが、使っているタレもそれぞれ違うもののようで、どちらから箸をつけるか迷ってしまいますぞ。拙者は、まずはバラ肉の方からいただいてみますぞ。 ( ・`ω・´) これが包みにも書いてあった「うに味噌だれ」でござるな。多少甘味を出しながらウニの香ばしさが肉の旨みを引き出させているでござる。一口食べただけで、この駅弁に対する並々ならぬ努力を感じることができるな。これはうまい、うまいよぉ。 ( ー`дー´) しかし、いかんせんタレの味が強すぎるでござるよ。器の下の方までタレがいってしまっては、少々クドさを感じてしまいますな。口直しについている沢庵もそれを払拭するまでにはいたらぬよ。素材の良さ、そして工夫は認めるのはやぶさかではないが、それを調和させ最後まで楽しませる点まで手が回れば、今後も期待できる商品ですな、デュフフフ。 << >> カントナ実食「広島産かき重」山陽本線福山駅   (;゚д゚)/ このたわけ!!しっかりと盛り付けをしとらんから、中身がぐちゃぐちゃではないか。駅弁とは本来、移動を伴うもの。そして、いざ開ける時のどきどきを楽しむことは一口目よりも重要なファクターなのじゃ。それを疎かにするとは、大うつけじゃ!! (;゚∀゚)=3 とは言え、牡蠣の濃厚な香りは相当なもの、輸送駅弁であることを疑うクオリティではあるな。味自体もなかなか。本来の牡蠣が持つ力強い味と濃厚なタレ、そしてそれを引き立てる、薄い味付けに留まっている白米。牡蠣の良さを存分に引き出すことが出来ている弁当と言えようぞ。 (´;ω;`) 味自体はバランス取れた素晴らしい出来なのに、やはり蓋を開いたときの印象が残念でならないのじゃ。ただ、今年が初参戦と伺っておる。今回の一件を踏まえてまた来年以降の成長に期待するとしよう。いつでもワシはお主を食してやるぞ。 << それぞれ一つ完食。 でも駅弁って基本少ないよね。女性陣にはちょうどいいくらいの量なのかもしれないけど、男がこれ一つで済ませろというのはなかなか酷なもの。まぁでも2つだとやや多いんだけどね。 しかし、男には貫かなければならない意地があるm9`Д´) >> 普通2つめ実食「トマトごはんとザンギ弁当」新函館北斗駅 ( ^ω^) チラシに載ってない商品だったけど、目があったのでついで買ってしまったでござるよ。拙者何を隠そう、大のトマト好き。家には密林で買ったトマトジュースのストックが山のようにあるのさ、フヒヒ。 (・∀・) こ、これは美味い、美味いでござるよぉ〜!! どうしても時間を置くと嫌な油感が出てしまうザンギに対して、サッパリしたトマトライスの酸味が完全に打ち消しているでござる。正直、オムライスのトマトライスにそんなありがたみを感じたことはなかったけど、このコラボはまどマギで言うところの「杏×さや」SHIROBAKOでいうところの「づか×宮」ですぞ。えっ、「宮×づか」じゃないのかって?これだから、にわかは...。いいでござるか、本来カップリングというのは...(以下省略)。 ⊂(^ω^)⊃ おうふ、拙者としたことが、レディーもいるのにとんだ失敬を。弁当に話を戻すと、このトマトライスが非常にいいだけに、ザンギの方がもう少し頑張って欲しい点は否めないでござる。少しパサパサし過ぎで味気ないったらありゃしない。とは言え、なんかふとした時に食べたくなったり、女性にお薦めしたりするのには良さそうな弁当であることは間違いないでござるよ。まぁお薦めできる女性など拙者にはおらぬのだが...。 << >> カントナ2つめの実食「のどぐろとサーモンといくらの弁当」信越本線新潟駅 キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!! 王道にして至高、贅沢に見せつつも丁寧という最高傑作に近い商品じゃ。のどぐろサーモンいくらと聞いただけで美味いに決まってるじゃんと思うじゃろうが、恐らくお主の貧相な想像はゆうに超してくるじゃろうて。 ( ー`дー´) いい具合に焼かれたのどぐろとサーモン、噛むことで溢れる脂を感じるたびに、魚の良さを表現するのは刺身だけでないと我の稚拙さを指摘されているような気すらしてくる。そして実際に焼かれている際に滴る脂の図まで容易に想像できるわい。文句のつけようがないわい。 ( ・`ω・´) あえて課題を言うならば、売上トップを取るためにはまだ敷居の高さを感じる点や、知名度などを広げる努力をすることじゃろうな。3〜4年前に初参戦し、昨年は売上5番目ほどになるまで成長しとるようじゃが、これからが本番じゃぞ。クオリティを維持しながら、次ならステップに進み、もっと多くの人間に感動を届けるのじゃ。 << とまぁ脳内で勝手に作り上げた、駅弁ヲタ駅弁老師様で感想を述べてみました。 お弁当を食べたら、ここでぶどうジュースを飲むのが決まり。 今見返したらちょっとしか触れていなかったんだけど、2年前岩手県花巻地裁該当ページへ)へ行ったついでに、このぶどうジュースを作ってる菅原ぶどう園さんに挨拶に行くくらいのファン。多分、その行程が結構ハードだったから悪く書かないよう封印したんだろうな。ぶどう園に行ってからは名前を覚えていてくれて、去年、今年と再会を喜んだなんていう、下手くそな奴より俺に旅番組やらせてくんねぇかななんて意欲を見せてみたり。 駅弁にあまり馴染みのない方にとっては、牡蠣にのどぐろにとその豪華さに驚いたと思いますが、ゆるキャラのような一種の町おこし要素も含まれているのかもしれませんね。崎陽軒の焼売弁当のように今でも食べたくなる商品もある一方でね。 多様な情報取得の手段がある中なので、情報を発信する側も必死に工夫を凝らしてきます。そういった部分も垣間見える新宿京王百貨店の駅弁大会、次回は是非皆様もお越しになられてはいかがでしょうか。 さて、ここでカントナ君とはお別れして、裁判所に向かいます。 その様子は【飯山地裁編へ】←こちらでお読みください。 この記事では、引き続きこの日に食べた駅弁をあと2つ紹介。 撮影を無事に終えて、そのまま金沢駅前のホテルへ。もちろん夕飯は駅弁でございます。 >> 普通3つめ実食「ぶりかまめし」北陸新幹線富山駅 ( ・`ω・´) 毎年食べているこの弁当を今年も買ってしまうとは俺も守りに入ったか、それともそれ以上にこの弁当が素晴らしいか...だな。弁当そのものの写真を撮り忘れたのはそんないつもの安心感から来る怠慢...だな(´ε`;) 今年も変わらぬこの美味さ、やはり昔から続く職人の技は簡単に衰えるはずもない...ブリの身の柔らかさしっかりとした素材の味、骨が柔らかくなるまで煮込んでいる丁寧な味付け、刻まれた生姜がご飯に混ざっていることで止まらない箸...( ・`ω・´) 正直弱点が見つからない駅弁なんだが、いまいち人気が上がりきらない気がするのは何故...なのか。ぶりかまによって、一見すると食べにくそうという印象を与えてしまっている恐れはある...。しかし、興味があるなら是非食して欲しい、きっと王道的な職人の技に酔いしれること間違いなし...だからだ! << 語尾にわざわざ…をつけたけど、鬱陶しいな。最後は普通に言うわ。 >> 普通4つめ実食「特選 ますのすし北陸新幹線富山駅 ( ^ω^) 駅弁大会で毎年のように見る商品なのに、定番的過ぎるのかやや隅に追いやられている気すらするこの商品。でも、これを食べずして駅弁を語るのも恥ずかしいと思いついに購入。 (; ・`д・´) 箱から取り出すとさらにしっかりと固定された状態のものが出てくる。この状態で香ってくるのはだな。今もなお、しっかり固定された容器で笹によってならされているとは、結構本格的なものなんじゃないか。箸と一緒についているのは簡易ナイフだな。 (´ー`) 笹を一枚ずつ剥がして出てきたお寿司は、まるで花のようでまず目で楽しめます。そして前述の通り笹の香りが、寿司の質の高さを期待させます。 そして肝心の味もとても美味しいです。ぶりかまの時も思ったけど、職人の味を感じさせます。十分脂が乗った鱒、酢飯、笹の三位一体で見事にコントロールしています。醤油とか必要なくこのままパクパクいけちゃいます。 恐らく安心できる味過ぎて、目新しさがある駅弁に勝てないんだろうな。でも、君の実力は十分にわかった。誰か君を落とすようなことがいたら俺が反論しよう。君は君の道を突き進めてくれ。 << と、感想などをメモしながら食を進めていたのですが、気がついたら目に熱いものが。そうか、伝統ある駅弁の、伝統たる所以が垣間見えたことに感動したのかと思ったのですが、どうやら違う。 寂しい。なんでわざわざ来た金沢のホテルで一人駅弁食ってんだ俺...。 なんだか嫌になっちゃったので、鱒寿司は明日の朝用にまた笹で巻いて重しを乗せて、セブンでビールとじゃがりこと揚げ鶏買って、とっとと次の日に備えて寝ちゃいましたとさ。