今回のルート紹介と勝山の散策
もう4年前になりますが、
3泊4日で山陰地区にある10軒の地方裁判所の制覇を目指しました。
しかしながら、この地図では一番北に位置する隠岐の島にある西郷地裁へ向かおうとしたところ、台風だか大雨だかが襲来してフェリーが欠航。まさかの一番クリアしたかったくらいの離島を残してしまい今日に至ったというところから話は始まります。
隠岐の島と聞いて皆さんがどれくらいハードルに感じるかは分かりませんが、僕にとってはそう大したハードルでもないんです。
1日1便ではありますが、大阪空港から隠岐の島までの便があり、50分程度で着くことができるのです。東京に行くより楽勝。
でも、そんなのつまらないじゃないですか!
出来るだけ予定をみっちり組んで、帝京高校野球部の3合飯ばりに、もうそんなに食えねぇよと情報を詰め込むのが僕じゃないですか!そしてそれをまとめきれないのが僕じゃないですか!!
なので、なんか特別なルートはないかと調査。
広島で出張があったので、どうせなら自宅スタートじゃなく、広島の出張帰りをスタートにしようと画策。友人に言わせると、この発想がすでにサイコじみているらしい。
金曜日の夜の広島での仕事終わりに、どこかの町で宿を取り、土曜日はまるっと移動&どこかの家裁なり簡裁なりを撮影できないかと考えます。
隠岐の島への行き方は出雲空港から飛行機という手もあるのですが、朝の1便しかないので除外。七類港からのフェリーであれば、16時50分発というのがあるので(時期によって無い場合もあります)、そのように考えると
途中、陸路でこれら家裁or簡裁のどれかに立ち寄ることができそうです。
こうやって家裁、簡裁を並べてみるとロックマンのボスみたいな感じでワクワクしないですか?え、しない?そりゃ、そうだろうな、俺だってしないんだから。
しかし、1軒の立ち寄りくらいなら楽勝だろうと思ったこのルート選びが思いのほか難航。地域的に電車やバスなどが少なく時間通りに七類港へ行けない、近くに宿がないなどの要因が重なり、最終的に先ほどまでご紹介していた勝山簡裁を選択することに。時刻表を巧みに使えば可能性はあったのかも知れませんが。
結果、選ばれた行程がこちら
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金曜日
広島 21:19発
↓ 新幹線
岡山 21:59着 22:24発
↓ 伯備線
新見 23:58着
新見駅近くのホテルで宿泊
土曜日
仕事で使ったガラガラをホテルに置かせてもらって
新見 7:13発
↓ 姫新線
中国勝山 8:07着
↓
勝山簡裁の撮影
↓
中国勝山 10:56発
↓ 姫新線
新見 11:47着 ホテルにダッシュでガラガラを取りに行き 12:07発
↓ 特急「やくも」と境線を乗り継ぎ
境港 14:14着
↓ 途中、昼ごはんや軽く観光をして
境港駅バス停 16:07発
↓ バス
七類港 16:22着 16:50発
↓ フェリー
西郷港 17:59
宿泊
日曜日
撮影やら観光やらをして
隠岐空港 14:00発
↓ 飛行機
伊丹空港 14:50着
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か、完璧すぎる...。西村京太郎さ〜ん、この旅行トリック5,000円でいかがですか〜。「金曜夜に広島にいた僕が、土曜日に勝山で人を殺して隠岐の島にいるなんてそんな無茶なこと言わないでくださいよ!」ドラマ化に向けこのセリフだけ練習しておきますんで。
金曜日の24時近くに宿について、翌朝7時には駅にいるところで計画時に吐きそうになったことを思い出しますが、これしか選択肢がなかったんだから仕方がない。
という訳で、岡山駅に到着して、在来線ホームへ移動。人が多すぎてしばらく座れないという事態は全く想定していなかったので、時刻表トリックを組むのも大変なんだなと思いつつ、少し過ぎた辺りで座れたので爆睡。
夜の新見駅に到着。ピオーネが有名なんですね。新見地裁(該当ページへ)へ行った2011年には気が付きませんでした。
その日はホテルに直行し即寝。
運命の2日目がスタートです。
駅前の川も懐かしいです。まさか新見に再び訪れることになろうとは...。
これについては異論反論を受け入れようとは思いますが、前に津山へ行った時もそうなんですが、ちょっとこの中国地区の山間部の町っていうのは、なんか暗いどんよりした雰囲気ないですかね。それがある種クセになるといえばそうなのですが、いつも同じ気分になります。
ただ、なかなかご同意いただけないんですよ。何故なら、この地に趣いたことがあるっていう知人がいないもので...。
新見駅と姫新線の時刻表。1日8本しかない電車で4時53分の始発というのはどういう需要に応えたものなのか凄く気になります。
そんで予定通り、中国勝山駅に到着し、勝山簡裁の撮影を終了しました。電車の本数もないので、これから2時間半適当に時間を潰さなきゃいけません。
まずは裁判所の近くの看板にあった通り、武家屋敷を目指します。
裁判所からは分かりやすく行けるとは思うのですが、
お金取る施設な上に、周りを見る限り他の地域と比べるとちょっと見劣りする感じ。知覧(該当ページへ)や日南(該当ページへ)が僕の中でツートップなのは変わらんですな。
さて、あてにしていた武家屋敷が期待はずれとなるとどうしようかと困っていたのですが、
なんかいい雰囲気の下り坂を過ぎたら、
なんかいい雰囲気の通りに出ました。別に武家作りじゃないけど、こっちの通りを名物にしたほうがいいんじゃないのか。
ただ、早朝なのは変わらないのでほとんどお店は開店前。
このおまんじゅう屋さんは開いていたので、さっそく名物の酒まんじゅうというのを購入。おまんじゅうを食べながら、お店のおばちゃんとの会話
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店「どこから来たんですか?」
俺「昨日まで仕事で広島にいてね、昨日は新見に泊まって朝来たんす」
店「へぇ新見から。○○温泉方面から来る人が多いから新見からは珍しいわね。」
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どうやら近くに温泉で有名な場所があるらしく、そことセットで巡るのがこの勝山観光の肝のようです。名所らしい温泉名を忘れるという大失態。
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店「今日はいろいろと見ていかれるんですか?」
俺「そうですね、少し見ていこうかなと思っているんですけど(すぐ帰ると言いにくい...)」
店「だったらね、お店出てちょっといったところに蒜山(ひるぜん)高原行きのバスがあるから、それに乗るといいわ」
俺「あ〜じゃあちょっと見てみますね」
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まぁ情報を得たし、とっとと退散するかと思ったら、「そっちじゃないわよ〜」とかお店の人見てんの。旅長いんだから、いい加減こういったお店の方のご好意を無碍にする非道な行為が自然に出来てもいいようなものなのに、ほら僕って根がいい人だから心が痛んじゃって困ります。まぁそれでも無視するんですけど。とにかく、バス停と思われる方向へ行き、そこから大回りしてもとの商店街に戻ってきました。
酒蔵、珈琲ショップ、歴史資料館と時間によってはかなり楽しめる場所なのでしょうね。疎開の地を押し出すのはどうかと思うけど。
「よさこい」とかもやってるんだね。高知の帯屋町で練習しているのは見たことあるけど、それ以外では見たことないから、一度生で見てみたいかも。
唐突に表れた「つしん」ってなんだろうと不思議に思っていたところ、
津山信用金庫のことらしい。調べたら三重県の津にも当然「津信用金庫」があったので、これは訴えていい案件ですね。
いつの間にか、駅前の交差点の一部だった檜舞台商店街に入っていました。
年季の入った自転車屋さん。家の駐輪場で自転車を盗まれて以来3年くらい自転車を持っていない私。次乗るのはいつのことになるかなぁと思っていたのですが、実はこの翌日に乗ることになろうとは...。
酒屋という理由だけで撮った写真なんだけど、よくよく見返してみると「旦酒店」と書いてある。裁判所パートでも「旦」という言葉が出てきたな。この地では割とメジャーな言葉なのか?
とまぁ思ったよりかは楽しめましたが、正味1時間ってとこですわ。開店前のところも多かったしね。電車まであと1時間以上あるんで、待合室で本を読んでいても良かったんだけど、どうせなら隣の駅まで歩いてみることにしました。
駅前で暇そうにしながらも、カメラを向けたらドヤってた人力車のオジさんに乱暴に隣の駅までと頼みたかったですが、そこは自分の足で。乗り換える新見からは反対方向ではありますが、1駅いった「久世」駅を目指します。
距離でいうと4km程度なので、僕にとっては大した道のりではないですが、この辺りからあんま人が歩く用の道ではないので何度も心が折れかかりつつ進みます。
なかなか綺麗なこの川は「旭川」というそうです。どう考えても北海道の旭川に名前で劣っているだろうと思ったら岡山三大河川の一つだそうです。ドヤッ!ただ、その岡山三大河川という名称自体も、他の二つの川も知らない訳ですが。
久世駅までもう少しというところで表れた、グンゼの久世工場。どうしてこんなところに工場を出したんだろうと思ったのですが、ここで普通さん閃きましたよ!!
今、向かっている駅は「久世」駅です。この辺りの地名は「久世」です。つまり、グンゼの創業の地、または創業者の出身地はこの「久世」でそこから社名をつけたに違いありません!!
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Wikipediaより一部抜粋、省略など
グンゼ株式会社は、大阪府大阪市北区に本社を置く...(・ω・)
社名の「グンゼ」は創業時の社名「郡是製絲株式會社」に由来する。「郡の是」とは、国の方針である国是、会社の方針である社是のように...(・ω・)
波多野鶴吉は郡是製糸(現:グンゼ)の創業者。1853年丹波国何鹿郡綾部町(現・京都府綾部市)生まれる。(・ω・)
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チーン。でもさすがにこの地に工場を建てたのはシャレも入っていたとは思いません?
それにしてもなかなかお堅いというか、しっかりした名前の由来なんですね。国是や社是とか同じように郡是ねぇ。あまり、こういう言葉が聞き慣れない方もいるかも知れませんので、例題でも出しましょうかね。
「○○新聞は安倍政権の足を引っ張るのが社是である」
これくらいのプチブラックを入れないと、これ以上ない大外し予想をしたことの照れ隠しができません。
気を取り直して歩き始めるとそこには「久世駅」の看板が。勝手に「くぜ」と読むのかと思っていたのですが、「くせ」なんですね。これもグンゼと間違えた要因の一つ。
それにしてもこの看板ボロボロです。まぁそもそも裁判所が建つような駅はそれなりの駅ですが、久世駅はその隣の駅なので別に駅そのものには期待していなかったのですが、
それなりに趣のある駅舎とよーわからん建物が併設されていてかなり驚いた。
Wiki先生によると、真庭市の代表的な駅は中国勝山駅だけど、久世駅は真庭市役所の最寄りだったり周りにそれなりに商店があったりとこちらも利用客は多いらしい。
本当に期待していない時に、いい具合に興味を引くところに出会える俺の運の良さはなかなかだよなと思いつつ久世駅を後にしました。
そんで予定通り、新見で乗り換えてホテルで出張用のガラガラを引き取って、即乗車。
懐かしの米子で鬼太郎電車に乗り換えて、
終点の境港駅へ。境港での観光は書くのに疲れたので割愛しますが、ほどほどに遊んだのち、
フェリーに乗って中国地区最後の砦をやっつけに行きました。
そんな訳で、昔ながらの町並みに心落ち着かせることができ、温泉、高原と観光要素も充実している真庭市の勝山簡裁
お薦めです!
自分が悪いんだけど、隠岐の島で久々にブログのために体力消耗&死ぬ思いをすることになろうとは...。
〔西郷地裁編へ〕