【女人禁制】隠岐の島散策パート

よく島の人は大らかだとか自由だとか言われますよね。僕自身も旅を重ねることで、それを実感する瞬間なんかはいくつかあったんですが、ここ隠岐の島でも体験したことからお話ししましょうかね。 話を整理しますと、前回の雑談該当ページへ)でも話していますけど、僕今回の旅は出張帰りなんですね。そんでその出張の合間に気付いたんですよ、 やべっ、レンタカー借りていない...夕方に島に着いて翌日の昼くらいの便で帰る行程の中で、途中裁判所へは徒歩で行くとはいえそれ以外の島巡りは徒歩ではどうにもならなそう。 仕方なく、仕事の昼休みを利用してレンタカー事情をチェック。   島内でレンタカーを借りられそうなのは上記5軒。全てに電話してみるも、全て予約でいっぱい。 仕方ないかと昼一発目の商談を行って戻ってきみると、見知らぬ携帯からの着信留守番電話が。留守番電話を再生してみると、 >> 留守「あーあのね、さっきの電話なんやけどね、カラオケじゃなくて、レンタカーの話ですよね?カラオケだったらその日、一応空いてますわ」 ガチャ、ツーツー << 仕事終わりにこんなの聞いたらなにかと思うでしょ?まず、名乗んねぇし。これ、一切加筆修正とかしてないですからね。 この携帯の番号に折り返すのもなんだかなぁと思ったので、番号でググってみたら、先ほど紹介した5つのレンタカー屋さんの一つにヒットしました。電話の通り、レンタカーだけでなくてカラオケボックスと簡易的な宿もやっているそうです。いろんな業態があるんですな。 レンタカーはダメだったけど、観光協会レンタサイクルがあると聞いたので、そちらは余裕があり確保。できるだけサクサク進みたいという理由で、生まれて初めて電動自転車を借りることに。 あとは目指すべきところを探すだけです。レンタサイクルを借りられるのが朝9時から、帰りの飛行機に乗るための空港行きバスとお昼を食べる時間を考えたら島を回れる時間は約3時間。 宿泊先のホテルの人にルートを相談します。 >> ホテル「3時間くらいでしたら、こういうルートがありますよ」 ホテル「この地図がちょうど、当ホテルやフェリーターミナル周辺となるのですが、 ( ^ω^)「ふむふむ」 ホテル赤く囲ったフェリーターミナルから青いルートがオススメです。( ゚ω゚)...!!(何かに気付く俺)」 ホテル「まず、この西郷大橋を渡っていただきます。夕方なら夕陽もすごく綺麗に見えるのですが、午前中ですので綺麗な海と行き来する船などご覧いただけると思います」 ( ゚ω゚)ジー「……」 ホテル「そして帰りにお乗りになられる隠岐空港の周りをぐるりと回っていただきまして...」 ( ^ω^)(あ、あれはいったい...)←話を聞いていない ホテル玉若酢命神社にお参りしていただくというルートが一般的ですかね。だいたい15kmくらいの行程ですので、厳しそうでしたら、空港行かずにショートカットしていただければ5km程度で済みますね」 ( ^ω^)チ、チブ...チブホテル「?」 ( ゚ω゚)(フェリーターミナルから北の方にある“乳房杉”ってなんなんだー!!) 「参考になりました。ありがとうございます!」 ホテル「は、はぁ、どうも」 << ということで、ホテルの人のアドバイスをガン無視で名前の響きだけで「岩倉の乳房杉」を目指すことにしました。 最初にホテルの人が示してくれたサイクリングコースは15kmほどということでしたが、この乳房杉までは片道で約14kmの計算。往復で28kmを3時間ほどで進む必要があります。自転車のスピード感覚がいまいちわからないのが不安でしたが、腐っても元体育会系男子、困ったら根性で乗り切ってやろうじゃありませんか。 OP流してみて気づいたけど、俺本編見たことねぇかも。 そんな訳で本編の裁判所の撮影該当ページへ)は早起きしてとっとと済ませました。本編の意義がどんどん薄れていきます。もうすぐ終わるのも止むなしという感じです。 フェリーターミナルから1分のところにある観光案内所で朝9時が来るのを待ち、速攻で自転車を借りる手配を済ませます。 ここで借りられたのが、電動自転車名づけて「乳房号です。(サイテー) 僕、荷物が多くなるの嫌いなんで、出張帰りの私服なんか持ってきていません。下はスーツに革靴、上だけポロシャツという出で立ちで、乳房杉を目指します。 …… …… …… 自転車を借りる際に、ヘルメットなどつけるか聞かれたんだけど、その意味がわかりました。 電動自転車ってメッチャ速いのな!!ボケーっと漕いでいても、15〜6km/h出ています。これなら楽勝な気がします。 本来、サイクリングコースとして紹介されていた西郷大橋を傍目に進む進む。   玉若酢命神社では、ちゃんとお参りまでしちゃったもんね。旅先でこういうところに来ると、ちゃんと全国制覇できるようお願いしていますが、それもようやく身を結びそうなのでご利益があるのかもしれません。リアルな女性に恵まれますようにという願いがスルーされているのは、二兎追うんじゃないという神様からの叱咤に違いない。ぐすん。   さて、順調に進んでこの銚子ダムで少し休憩。私、家の自転車数年前にパクられてまして、自転車乗るのも久々ですでに軽く膝にきています。また、撮影日は7月中旬。多少曇ってはいたものの、暑くてこの先体力が持つかが不安です。 さらにもう一つ不安材料として、 分かってはいたんだけど、ここから先結構な山道を進まなくてはならなそう。しかしここまで来て引き返すなんて言語道断、自分の体にムチを打って乳房を目指します(いつもにも増して酷い文章ですね)。 ここで多少自分の心が折れる事象が。 距離はまぁ想定していたからいいんだけど、「乳房杉」と書いて「ちちすぎ」と読むようです。このがっかりした感じ、男性諸君ならご共感いただけるのではないでしょうか、「ちぶさ」と「ちち」ではニュアンスが大きく異なるんですよ!!実家の掛け軸にもそう書いてあります。 僕は「ちち杉」でなくて「ちぶさ杉」を目指していたのです。「あーあ、せっかく勉強する気になってたのに、お母さんが勉強しろって言うから、勉強する気なくなっちゃったよー」。はなからそんな読み方だと知っていたならば、きっとホテルの方の教えていただいたルートを無駄に2周することを選んでいたでしょう。 しかしまぁ乗りかかったです。最後まで貫くことを決意します。   かなりやばい感じの道に差し掛かってきました。山の奥の方を見たら厚い雲もかかっています。しかしとにかく進みます。 何度、引き返そうかと思ったことでしょう。道路がところどころ滝川のモール並みに抉れていてハンドルをとられそうになりますし、写真を撮るのを忘れてしまいましたが「落石注意」の看板もありました。このあたりから、写真のために一時停車することを止め、ひたすら漕ぐことに専念しました。言ってませんでしたが、ひたすら登り坂です。膝だけでなく、腰も痛くなってきました。 そしてダムでの休憩から30分くらいが経ったでしょうか。 ひとつ目安としていた「大満寺」の看板が見えたので、最後にもうひと漕ぎです。 そして最後を祝福してくれるかのように、長い下り坂に差し掛かり …… …… …… 人だかりが見えた!!あそこに違いない!! でも、自転車を停めるところがないなぁ。ちょっと先に車数台停められるスペースがある! ひとまず通り過ぎて、あそこに自転車を置いて戻ってこよう。 立地上、上記の通り一旦通り過ぎて自転車なりを置く必要があるのですが、杉を見ていた人は驚いたでしょうね。 こんな山奥に、自転車で、スーツに革靴履いた男猛スピードで過ぎ去って行ったので、山の神か何かと勘違いされたかもしれません。今井、柏原、神野ときて次は僕ですね。 簡易駐車スペースには4台ほど先人が。全く、離島まで来て乳房の言葉に惹かれるなんて、しょうもない人たちです。僕は乳房とかどうでもいいですが、そのしょうもない人たちを正すとしましょうか、うへへ。 という訳で遂にご対面です。   なんですか、これは...。 このために僕は1時間以上、汗をだくだくかき、落石にビビリながら走り続けたのですか。なんだか、娘の手術代のために遺産相続権のある全員を殺したのに、遺産なんて夢のまた夢よってオチだった金田一和田守男と同じ心境です。葉月を殺した和田守男はマジで許せん。 この瘤みたいのが乳房に見えるでしょ?ってことらしいんだけど、俺には彼岸島の邪鬼かなにかにしか見えないんだけど...。 まぁこの徒労感も一つネタになるからいいかと前向きな気持ちで帰りを決意。 ちょうど入れ違いでバスが来たので、みんなガッカリするがいい!!と念じる一方で、自転車で走っている最中にバスなんかに出会ったらすれ違うことなんて出来るのか?という道なんだが...。 まぁ何はともあれ帰りましょう。行きはほとんど登り坂だったから、帰りは楽に違いないと思っていたけど、考えが甘かったね。 下り坂超恐ぇ...!! ブレーキとハンドル操作に集中してないとすぐに20km/h後半なんて出ちゃうし、道路はボコボコだから、万が一パンクなんてしたらそれこそゲームオーバー。クネクネ曲がり道なんかも多いし、過去に事例でもあったのかなガードレールもところどころ凹んでいたり機能していないから、 バランス崩して、谷底にあーれーなんてなったらどうなっていたことか。 まぁ最悪俺は即死だからいいよ。でも東京の両親は、息子の死んだ原因を知りたいと警察に詰め寄るでしょうよ。口ごもる警官に、私たち覚悟は出来ていますからとさらに詰め寄り、じゃあ後悔しないでくださいよと前置きしつつ、 >> 「息子さんは、彼女の出来なさから自暴自棄になり、出張帰りにわざわざ隠岐の島の乳房に見える杉まで自転車を猛ダッシュで漕ぎ、その満足感から人生に悔いはないと悟り自ら崖に身を投じたのです」 << 出た!警察お得意の無理のある自殺認定!! さすがにこんな辱めを親に味あわせるのはかわいそうだと、登りの10倍集中してハンドルを握り続けた結果、 行きの半分以下の時間でダムまで着くこと出来た。下りの力半端ねぇ...。 皆さん、どんな顔して読んでらっしゃるかわかりませんけどね、本当に恐かったんだから...。 もうこれ以降は電動アシストに完全に身を任せるままに進んでいき、     隠岐に流された後醍醐天皇を祀る国分寺というのを少し見て、その隣にある   今はシーズンオフなので中に入っただけでしたが、モーモードームという闘牛場を見ました。ただ疲れていたので、あまり覚えていません。 なんか鳴き声がすると思ったら普通にヤギがいたり、 海藻焼酎という珍しいのが売っていたのですが、どれも写真に収めなきゃという義務感だけで、ただただ帰りを急ぎましたとさ。 そんな訳で、力士を多く排出するなど伝統を大切にしており、豊かな自然は乳房を見たいという男性の本能に還らせてくれる隠岐郡の西郷地裁 お薦めです! 実際、撮影してみて、そして今書いてみて、いったいなんだったんだろうという隠岐の島での滞在でしたが、まぁネタに困るよりかはいっか! ものすごくコンパクトな隠岐世界ジオパーク空港から大阪へと帰還したのでした。 飛行機ってすごいですよね、ついさっきまで崖際で死ぬ死ぬって自転車漕いでるような場所から1時間足らずで大阪にまで人を運べるんですから。 あっ、そうそうするどい人なら気付いたかもしれないですけど、わざわざ離島まで行って居酒屋の話しないの珍しいなぁって。 これも書こうと思ったんだけど、いい思いしたお店悪い気になったお店と両方あったからあえて書かなかったんだよね。いいお店は知りたい人がいたらちゃんと教えるので行く予定がある人は連絡してください。